ダイビングは耳慣れない言葉がたくさん出てます。ダイビングの器材やテクニック、海中の地形、ダイビングを楽しむための用語まで、幅広く解説しています。これからダイビングを始めたいなーとか、初心者の方は予習、復習としてご紹介します。
あ行
アクティブダイバー
定期的にダイビング活動を続けているダイバーのこと。
アセント
水中から水面に向かって浮上すること。「スイミングアセント」とは、フィンを使って泳いで浮上することで、緊急時の浮上テクニック用語としても使われている。
圧平衡
ダイビング中に周囲の圧力(水圧)と体の圧力を同じに保つこと。ダイビングで一般的なのは耳抜きですが、ドライスーツ着用時にスーツ内に空気を入れるのも圧平衡のため。
アップカレント
岸から沖に向かって吹く風によって生じる沖合いの水の上下運動によって、深場の水が海面へと上昇する流れのこと。これが起きると水温が下がる。
安全停止
エキジット前に、体内に蓄積された窒素を排出するため水深5mで3分以上留まること。
インストラクター
ダイビングのCカード(ライセンス)の認定、発行ができる資格のあるダイバー。
インフレーターホース
BCDの空気流入用のジャバラ状のホース。
ヴァルサルヴァ法
潜降し水圧が増すにつれ、耳の奥や副鼻腔に溜まっている空気が圧迫されて陰圧になることでの鼓膜の痛みやトラ ブルを防ぐために、鼻から空気を鼓膜へ送り、圧平衡を図る“耳抜き”の正式名称。ダイビングの必須スキル。
ウェットスーツ
水着の上から着るゴム製のスーツ。ワンピースタイプやツーピースタイプ等がある。
エキジット
ダイビングを終えるために水面から上がること。⇔(エントリー)
エントリー
ダイビングを開始するために水面に入ること。⇔(エキジット)
エントリーレベル
ダイバーの世界に入ってくる、あるいは入ってきたばかりの人を表する言葉。一般的にはもっとも初級の講習レベルのこと。
オープンウォーター
海洋のこと。またPADIでの初級認定ダイバーコースの名称。
オクトパス
予備のセカンドステージ。万一のエア切れやトラブル対する備えの役割をもつ器材。
オクトパスブリージング
エア切れになった時、一緒に潜っている人のオクトパスを使って1本のタンクから2人で呼吸しながら浮上する方法のこと。
オーラルインフレーター
BCDに付いていて、口から空気を送ってBCDを膨らませるための空気出入り口のこと。
Oリング
タンクのバルブ、レギュレーター内部、水中カメラなど、機材の防水のために使用される断面が丸いゴムのリング。
か行
海洋実習
ライセンス講習の際、その仕上げ段階で実際に海にて実習を行うこと。
カバーン
とくに大きな洞窟のことを英語圏ではカバーンと呼ぶ。日本では「ケーブ」のほうが一般的。
給気バルブ
水圧でドライスーツ内部がスクイズ状態になるのを防ぐために、中圧ホースからエアを入れるための弁のこと。
ボタンを押すとタンクからエアが入る。
緊急スイミングアセント
水深9~12mよりも浅い地点でエア切れなどの理由により、呼吸ができなくなった場合で、さらにバディが離れていてオクトパスブリージングが不可能なときに、肺に残っている空気を使い水面まで自力で垂直に泳いで浮上する方法。
クリーニング
ある種の魚の生態のひとつ。他の魚の体に付いた寄生虫などを食べる(掃除する)行動のこと。
クレバス
岩にできた大きな亀裂のこと。
軽器材
マスク、フィン、スーツなどのこと。⇔(重器材)
ゲージ
残圧計、水深計、水中コンパスなどの計器類のこと。
ケーブダイビング
海中にある洞窟へのダイビングのこと。
ケモクライン
塩分濃度など水質の違う水が混在している水中(淡水と海水など)で、その水質の違いから発生する水の層のこと。質感や色彩が異なる不思議な世界が現出する。宮古島の代表ポイント「通り池」では、ケモクラインとサーモクライン(温度差)の現象を見ることができる。
減圧症
タンク内の高圧空気中に含まれる窒素を吸うことによって引き起こされる代表的な潜水病の総称。血液中に溶け込んだ窒素を体に影響を与えないレベルに下げそこなうと、血管や関節内に気泡が生じ、最悪の場合には生死にかかわってくる。水深によって潜れる時間に制限があること、続けてダイビングする際に休憩時間や次のダイビングの深さ・時間を計算しなくてはいけないのも、ダイビング当日に飛行機搭乗ができないのも、すべてはこの減圧症を防止するため。
減圧停止
減圧症を予防するため、エキジット前にある浅い水深で一定時間窒素の排出のために留まること。
高圧ホース
タンク内の高圧空気を直接送るホースのこと。すなわちタンク内の空気圧を図るゲージ(残圧計)に接続するホースのこと。
講習
ダイビングを本格的に始める第一段階。Cカード取得の為の講習のこと。実技や学科がある。
婚姻色
魚の生態のひとつ。オスがメスに求愛をするため普段と異なる体色に変化すること。通常かなり派手になる。
コンパス
水中でナビゲーションをするために使う方位磁石。ダイビングでは水中専用のコンパスを使う。
さ行
サイナス
人間の頭蓋内にあいている4組の空洞で、日本語では副鼻腔と言う。鼻、その両脇、眉間の上などで、空気が通るようになっているので、潜水時にも自然と圧平衡され違和感は出ない。ただし、風邪や体調不良で粘膜が炎症を起こすと圧平衡が取れにくくなり、ダイビングに支障をきたす。
サーフェスタイム
前のダイビングをエキジットしてから、次のダイビングをエントリーするまでのインターバル(休憩)。またその時間。
サーモクライン
水温の大きく異なる水が混在するときにできる水の層のこと。この境界は視界が悪くなる。
3点セット
マスク、シュノーケル、フィン(ブーツ)のこと。ダイビングを始める場合は早めに揃えたい器材。
残圧
タンク内の残りの空気量(圧)のこと。またそれを示す計器。ダイビング中は細めにチェックすることが大切。
残留窒素
エキジット後、体内に蓄積されている窒素のこと。またその量を時間で表したもの。
Cカード
Cは「Certification」の頭文字。講習を終了したという証に発行される認定カードのこと。
シグナルフロート
自分の位置を知らせるために海面で膨らませて使用する筒状の浮き。目立つよう蛍光色が使われていることが多い。
重器材
レギュレーターとBCDのこと。⇔(軽器材)
周囲圧
水中でダイバーを取りまく圧力のこと。水の中では10メートル深くなるごとに1気圧ずつ圧力が増す。たとえば10メートルでは1気圧、20メートルでは2気圧になる。
スクイーズ
潜降時、ダイバーの体内外にある空間が周囲の増加する水圧により圧迫されることによって起こる痛みや不快感。
セカンドステージ
レギュレーターのホースの先に付いている自ら口にくわえる呼吸器の名称。
潜降(ロープ)
水面から水深を下げていくこと。またそれを安全に行うためにボートなどから下げるロープのこと。
た行
ダイブコンピューター
ダイビングに必要な各種計測器の機能を内蔵し、ダイブテーブルを使っての計算なども表示してくれるダイビング専用コンピューター。多くのダイバーはダイビングコンピューターを略して「ダイコン」と呼んでいる。腕時計タイプが主流で、ゲージ型もある。減圧症予防には必須アイテム。
ダイブテーブル
元は米海軍が開発した減圧不要限界や減圧を計算するための表。ダイブコンピュータの普及で目にする機会はライセンス講習のときくらいになってしまった。
体内残留窒素量
ダイビングを行った際、どのくらいの水深にどのくらいの時間とどまったかというデータを基に推測される。体内に蓄積された窒素の量。
ダウンカレント
潮流が壁などにぶつかって、下方向へと落ちる流れのこと。引き込まれると、あっという間に深場へと落ちてしまう危険な流れ。
ダストキャップ
レギュレーターのファーストステージについている水分や埃の侵入を防ぐためのキャップ。エギジット後は、タンクの空気でゴミや水気を吹き飛ばしてから閉めるのが鉄則。
窒素酔い
深く潜ることで大量に体内に取り込まれる窒素ガスの影響で、お酒に酔った時のように判断力が低下したり、やたら気持ちよくなったり、現実感を失ったりする状態。深度を上げればすぐに解消し、後遺症も全くない。
中性浮力
ある一定の水深で浮きも沈みもしないで留まっている浮力状態のこと。講習での必須スキルのひとつ。
チェックダイブ
ダイビング初日などに、そのひとのダイビングスキル(技術)見極めるためのダイビング。
チャネル
リーフとリーフの間に開いた水の通り道、水路のこと。
中圧ホース
レギュレーターのファーストステージで減圧された空気を供給するホース。セカンドステージやインフレーターに接続して使う。
低体温症(ハイポサーミア)
低水温などのとき水中で体温が異常に下がり、判断力の低下や体の不具合を起こした症状のこと。
デブリーフィング
エキジット後、前のダイビングを振り返り、評価、反省、説明をすること。
透視度
水中で、水平方向にどれだけ視界が利くかを表す指標。
透明度
水中で、上下方向にどれだけ視界が利くかを表す指標。透視度を含め、透明度と一括で表すことが多い。
ドライスーツ
ダイバーの体が水に濡れないダイビングスーツ。ダイバーとスーツの間には空気が入っているので、ウエットスーツよりもずっと保温性が高い。冬の海など低水温時に使用するために作られたダイビングスーツ。
ドリフトダイビング
とくに流れの強いところで行われるダイビングスタイル。水中を流れに乗って(流されながら)行うダイビングで、エントリー地点とは違う場所でエキジットするダイビングのこと。
ドロップオフ
リーフや岩が垂直に近い形で深場まで落ちていること。
な行
ナイトダイビング
日没後、夜潜るダイビングのこと。昼間の海とはまた違った世界を覗くことができる。水中ライトは必須。
ナチュラル・ナビゲーション
太陽の位置や水中の地形など自然のものを利用して、ダイビングコースを設定したり、現在の位置を判断する方法。
認定レベル
Cカードのランクのこと。ダイビングツアーの申込書に、オープンウォーターやアドバンスなどレベルを書くことが多い。
は行
ハイパーベンチレーション
スキンダイビングの息ごらえテクニック。深く早い呼吸を繰り返すと血液中の炭酸ガスの濃度が下がり酸素濃度が上がるため、呼吸したいと思う時間を先延ばしできるようになる。
パージボタン
セカンドステージの正面に位置している、エアーを吹き出させるためのボタン。セカンドステージ内に水が入ってしまった際などに使用する。押し続けている間はタンク内のエアーが供給されるので、シグナルフロートを膨らませる時にも利用される。
ハウジング
陸上用のカメラを水中に持っていくためにカメラ外側に付ける耐圧密閉容器のこと。プラスチック製やアルミ製など。
バックロールエントリー
座った状態から背後へと落ちる形で水の中へ入るエントリー方法。主に船の縁(へり)から入る際に用いられる。正式にはシッティングバックロールエントリーという。
ハッチアウト
魚の卵が孵化すること。
バディ(システム)
ダイビング行動をともにする仲間のこと。ダイビングでは2人1組で行動するバディシステムが大原則。
バディコンタクト
水中でバディが活動中にお互いの位置関係やバディのコンディションに気を配り、チェックし合うこと。
バディチェック
主にエントリーの前に、バディがお互いの器材を確認し合うこと。
バディブリージング
バディがエア切れになったとき、ひとつのレギュレーターを2人で交互に呼吸して浮上するテクニック。
ハンドシグナル
水中で行うコミュニケーション方法のひとつ。水中で行う手を使ったサインやシグナルのこと。
パワーインフレーター
タンク内からエアーをBC内へと送り込む装置。
反復潜水
体内に残留窒素がある状態で再びダイビングを行うこと。
BCD
タンクを取り付け背中に背負う器材、浮力調整装置。BCD(Buoyancy Control Device、ボイヤンシー・コントロール・デバイス)
ファーストステージ
レギュレーターの、タンクに装着する部分。タンク内の高圧空気を減圧してセカンドステージやホースに送り出す。
ファンダイビング
Cカード保持者がレジャーとして行うダイビングのこと。
フードベスト
ウェットスーツの下に着用をするフードの付いた保温効果の高いベスト。
フィートファースト潜降
プラス浮力をなくして、足から潜降する方法。BCDの空気を抜いて息を吐きながら行う。
フリーフロー
レギュレーターのセカンドステージから空気が出っぱなしになる状態。
ブリーフィング
ファンダイビングの際など、潜る前にポイントのマップや図鑑を用いてどのようなダイビングをするのかを説明すること。
ブランクダイバー
長い間潜っていないダイバーや、たまにしか潜らないダイバーのこと。
フロントロールエントリー
タンクを背負い、直立の姿勢から前かがみに水へ入る方法。
ヘッドファースト
海底に向かって頭から潜降する方法。
ま行
マウスピース
スノーケルやセカンドステージに付いている。口にくわえるためのゴムのパーツ。
マクロ派
マクロ写真の被写体となるような小さな魚を見るのが、主な目的のダイバーのこと。⇔ワイド派
マスククリア
マスクに水が入ってしまった場合、水中でそのマスクに入った水を抜くこと。水中で行うときは、マスクの上端を押さえて鼻から空気を送る。
マスクブロー
水圧でマスクが顔に張り付き圧迫感がある際、軽く鼻から息を吐くことによってその圧迫感を開放すること。
耳抜き
水圧で内側に押された鼓膜を元に戻す圧平衡のテクニックのひとつ。一般には鼻をつまんで「フンッ」と耳の内側に空気を送り込む(ヴァルサルバ法)。
無限圧潜水時間
減圧停止を必要としないで潜っていられる時間。レクリエーションダイバーは無減圧潜水内でダイビング計画を立てる。
ら行
離岸流(リップカレント)
サンゴ礁のリーフの切れ目など、細い水路を強く沖へ流れのこと。
リバースブロック
浮上中に、圧力の変化に上手く対応できない場合、副鼻腔などで痛みや不快感を起こすこと。風邪をひいたり鼻の状態が悪かったりするときに、無理に耳抜きをして潜ると、浮上のとき中耳内から空気が戻り難くなり、痛みが起こることがある。解消方法は、少し深いところへ行き、耳抜きをして痛みの状態を確認しながらゆっくり浮上します。
リフレッシュダイビング
ブランクが長い場合、ダイビングの感覚を取り戻すために浅瀬でのんびりとストレスなく潜ること。
レギュレーター
タンク内の圧縮空気を吸うために取り付ける重要な器材。ダイバーが呼吸可能な圧力レベルまで調整する器材。
レギュレータークリア
ダイビング中、レギュレーターのセカンドステージに水が入ってしまった場合の対処法。
レギュレーターリカバリー
器材を背負ったときにレギュレーターを見つけるテクニックのこと。
ログ付け
ダイビングの記録(時間、水深、見た魚など)をノートなどに記録すること。
ログブック
ダイビングの記録(時間、水深、見た魚など)をするノートのようなもの。通算のタンク使用本数や潜水時間を記録しておくと、潜水キャリアの証明になる。海外では認定証とともに、ログブックの提示を求められることも多い。
お気軽にどうぞ ♪