ダイビングに興味があるけど、どんな流れでCカードを取得すればいいのか分かりませんよね?今回はそんな方に向けて参考記事の一つとしてご紹介していきたいと思いますので、ライセンス講習を検討されているあなたに合った始め方が見つかれば幸いです。
目次
Cカードを取得するまでの流れ
まず第一の選択肢はお試しの体験ダイビングを経て講習へ進むのか、最初から講習を受けるのか、の二通りがあります。そこでどちらがいいのか?についてですが、それぞれメリットとデメリットをダイビングサービスの立場を抜きにして正直に書いていきたいと思います。
選択肢① 体験ダイビング→講習→Cカード取得
ダイビング自体、自分に合うのか?続けられるか?など疑問を感じる方はこちらのパターンの方をお勧めします。確かにやったことないし、体験ダイビング自体も出来るのかなー?と不安に思う方もいらっしゃいますからね。
体験ダイビングからスタートするメリット
- インストラクターの安全管理の下、ダイビングがどんなものなのか気軽に体験できる
- 所要時間が短い。講習は最低でも3日間必要
- 自分には向いていないと感じたら費用の面でも影響が少ない
- 体験ダイビングを経験していると講習の際にダイビングのイメージがし易い
手軽に楽しかったら本格的にやってみようという考え方を持つ方向きです。
体験ダイビングからスタートするデメリット
- 結果的に講習を受けるなら、体験ダイビングに費やした費用と時間を講習に充てれば良かったと感じることも
- あくまで体験なので基本的なスキルの説明だけ。ダイビングの知識は身につかない
いつかはCカードを!と思っている方には遠回りになりますし、インストラクターが付きっきりでダイビングをするのでダイビングのスキルや知識は殆ど得られません。
選択肢② 講習からスタート→Cカード取得
こちらのパターンように体験ダイビングをせず、初めてのダイビングが講習という方も多くいらっしゃいます。どちらかと言えば男性の方が多い印象があります。
講習からスタートするメリット
- Cカード取得の目的が明確で取得後もダイビングを続けようとお考えの方
- 効率的
- ダイビングの知識やスキルを身につけるための時間をしっかり取れる
- 知識とスキルを身につけることで不安や精神的ストレスを軽減できる
しっかり講習で習ってからダイビングをやってみたいという方にお勧めです。
講習からスタートするデメリット
- 途中リタイヤした時の影響が大きい
- 未経験なのでイメージがない状態でダイビングをする
- 費用と時間のゆとりがないと取得し難い
チャレンジしてみたけど途中リタイヤされるケースもあります。費用、時間、精神的な影響度は大になります。お休みが取り難い忙しい方にとって少々ハードルがある。
以上の二通りの始め方のメリット・デメリットをお伝えしてきましたが、結論としてはご自身の考え方や性格にも左右されると思います。どちらが良い悪い、損か得かといことも価値観によるところが大きいですね。
ライセンス(Cカード)を取得すると出来ること
体験ダイビングは、あくまでもお試しダイビングで「最大水深が12メートルまで」と制限されています。これは、水深が深くなると起こる色々なリスクがあるためです。減圧症や肺の過膨張障害など、命に係わる障害を負うリスクもあります。ライセンスの講習では、このようなリスクを学び知識を得て、避けるためのスキルを身に付けます。ライセンスの種類によって最大深度が決まっており、潜れる水深は最大40m(オープンウォーターダイバーは18m)まで潜る事が出来るようになります。体験ダイビングでは行く事の出来ない深い海に潜り、陸上では観る事が出来ない世界へ行くことができます。
ライセンスを取るならお勧めはオープンウォーターダイバー以上
ライセンス(Cカード)と一言でいっても入門編のスクーバーダイバーからインストラクターまで、いくつもの種類があります。それぞれの違いは、水深の深さだけでなく必要となるスキルと知識を習得しているかどうかです。
- スクーバダイバー(以下SD)水深12mまで。インストラクターの引率の下ダイビングができるお試し的な入門編。
- オープンウォーターダイバー(以下OW) 水深18mまで。インストラクターの引率なしにバディーシステムでダイビングができるようになります。
- アドバンスドオープンウォーターダイバー(以下AOW) OWを持っていて受講できるようになるコース。インストラクターの引率なしで水深30mまで潜ることができます。更にディープ・ダイバー・スペシャルティ・コースを受講して条件を満たすと水深40mまで潜れます。
宮古島は地形が有名!しかし水深が深い場所が多い
私たちのホーム宮古島は地形ダイビングが有名な海域です。洞窟などのダイビングポイントが多くありますが、頭上が閉鎖された場所や夜の海は体験ダイビングでは潜ることが出来ないのでライセンス(Cカード)が必要です。また、宮古島の有名ポイントは、いづれも水深が深いのでOWの18mまでの基準を超えるポイントが目白押し。他にもライセンスを取ったら海外でもダイビングしたいなど、将来的に潜ってみたいところがある場合はAOWまで取得することをお勧めします。国内も含め海外には、AOW以上などライセンスの制限を設けている場所もあります。OWまで取って少し経験を積んだらAOWを受講するダイバーが多くいらっしゃいます。
深いところに潜れるようになると、ダイビングの幅は圧倒的に広がります。ただし、水圧によって体に対する負担や影響も変化してきますので、知っておくべき知識やリスク対策も自ずと異なってきます。
従って、基本的にはOWのライセンス(Cカード)は最低限取得することをお勧めしますし、それよりも更に深いところでの対応力を身に付けたい場合にはAOWのコースの受講をお勧めします。
講習を受ける前に大切な確認|病歴チェック
講習を受けるにあたって大切なことがあります。それは病歴チェック。ダイビングは陸上とは異なる水中環境下でのレジャースポーツですから「健康な方」が前提条件になります。
病歴チェック/診断書
既往歴によってはダイビングができない場合もあり、特に肺や心臓の呼吸器系や循環器系の疾患をお持ちの方は、内容によっては医師の診断書が必要になる場合があります。以下の項目に該当する場合やご不明な点がございましたら、必ず事前にご相談下さい。もしくはかかりつけの医師にご相談をお願いします。
以下の項目に該当する方は『医師の診断書』が必要になる場合があります。
◎現在妊娠をしている、もしくはその可能性がある。
◎現在処方せんによる投薬を受けている(避妊薬、マラリア予防薬は除く)。
◎45歳以上の方で、以下の項目が1つ以上あてはまる。
・パイプ、葉巻、タバコを喫煙している。
・コレステロール値レベルが高い。
・家族に心臓発作や脳卒中の病歴がある方がいる。
・現在診療を受けている。
・高血圧である。
・食事療法で調整しているが糖尿病である。
以前に以下の病気にかかったことがある、または現在かかっていますか?
◎喘息(ぜんそく)あるいは呼吸時の喘息(ぜいぜいする)または運動時に喘鳴が起きる、または起きたことがあった。
◎花粉症、またはアレルギー症状の激しい発作、あるいは頻繁な発作がある。
◎カゼ、副鼻腔炎、または気管支炎によくかかる。
◎何らかの肺の病気(肺炎など)がある、またはなったことがある。
◎気胸がある、またはなったことがある。
◎その他の肺の病気がある、またはなったことがある。もしくは肺(胸部)の手術を受けたことがある。
◎行動上の問題または精神的、心理的な問題がある、またはなったことがある(不安発作、閉所恐怖症、広場恐怖)
◎てんかん、発作、けいれんをおこす、またはそれを抑えるための薬を服用している。
◎複雑型偏頭痛を繰り返し起こす、またはそれを抑えるための薬を服用している。
◎意識喪失や、気絶したことがある。(完全、または一時的に意識を失う)。
◎乗り物酔いがよくある。または乗り物酔いが激しくある(船酔いや車酔いなど)。
◎赤痢または脱水症状で治療が必要である。
◎何らかのダイビング事故や減圧症である、またはなったことがある。
◎中等度の運動ができない(例えば、約1.6キロの距離を12分以内で歩くことができない)。
◎過去5年間に、意識を失う頭部の損傷があった。
◎腰痛を繰り返し起こす。
◎腰部または背骨の手術を受けている。
◎糖尿病である、またはなったことがある。
◎腰、腕、脚の外科手術、外傷や骨折後の後遺症がある。
◎高血圧症、または血圧降下剤など、血圧をコントロールする薬を服用している、またはしていた。
◎心臓疾患にかかっている、またはわずらっていた。
◎心臓発作がおきる、またはおきたことがある。
◎狭心症、あるいは心臓外科手術、または動脈手術を受けている。
◎副鼻腔の手術を受けている。
◎耳の病気や手術を受けたり、聴覚障害、平衡感覚障害である。
◎耳の病気を繰り返し起こす、または起こしていた。
◎出血やその他の血液障害がある、またはあった。
◎ヘルニアにかかっている、またはわずらっていたことがある。
◎潰瘍、または潰瘍の外科手術を受けている。
◎大腸や回腸の人工肛門の手術を受けている。
◎過去5年間に娯楽で麻薬を使用したり治療のために麻薬を用いた、またはアルコール依存症になったことがある。
年齢制限
BIGHOLIDAY-TRIPでは12歳~55歳の方を対象に講習を開催していおります。年齢の下限、上限制限はダイビングショップにより異なります。
お子様にダイビングを!とお考えの保護者の皆様へ
学生時代や独身時代にダイビングを始め、結婚をして、お父さん、お母さんになったダイバーの中には、家族ができて暫くダイビングから遠のいてしまったけど、「また家族一緒にダイビングを楽しんでみたい」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。教育の一環として「水中世界を見せてあげたい」というのはとっても素敵なことだと思いますし、また実際に親子でダイビングをされてるご家族を拝見すると羨ましくも思います。「いつかは息子、娘と一緒にダイビングしたい」というのが人生の夢の一つになっている方もいらっしゃるのでは? お子様の「やってみたい!」という気持ちさえあれば、当店ではしっかりサポートさせて頂きます。
12歳~14歳までのお子様は、水深やダイビング可能な環境に制限がありますので以下のページをご確認下さい。15歳~は大人と同じプログラムで講習を受講して頂きます。PADIジュニア・ダイバーの認定について
年齢に対して疑問・不安をお持ちの方
何だか重そうな器材をたくさん身につけてるけど大丈夫かな?と体力の面で心配される方も多いと思いますが、ダイビングは幅広い世代の方に広く楽しんで頂ける生涯スポーツです。
Cカード取得後は無理のない範囲で工夫しながら楽しむ方も多くいらっしゃいます。但し、Cカードを取得するということは「安全にダイビングが出来て自分の身を守れること」が認定の条件のひとつにもなりますので一定の体力と泳力は必要になります。ダイビングをやってみたいとお考えの方は、そもそもアクティブな方と思いますが、普段から運動や健康に気をつけていらっしゃる方ならご心配に及びません。
受講内容|どんなことをやるの?
体験ダイビングが楽しかったー!と仰るお客様から「講習ってどんなことをするんですか?」とよく質問を受けることがあります。気になる方も多いはずですので、簡単に内容をご説明しますね。
まず講習は大きく分けて3つのカテゴリーに分けられます。
- 学科講習
- 限定水域実習
- 海洋実習
【1.学科講習】では、水中で体に起こる様々な変化、影響について学びます。さらに機材の使い方、海の中の環境、ダイビングの基本的なスキルに関する知識を学びます。各章ごとに小テストと最終の筆記試験があり正解率が75~80%以上でないと合格できません。合格基準が、正答率75~80%と聞くと、ちょっと難しそうな印象を受ける人もいるかと思いますが大丈夫。ほとんどの方が合格していて、それほどの難易度はありません。しっかり勉強をすれば、必ずと言っていい程合格できますからご安心下さい。
- ダイビング器材
- 水中の環境
- ダイビングの物理と化学
- ダイビングの生理と健康管理
- 潜水計画の立て方
学科講習をしっかり取り組むと、次の限定水域や海洋実習での理解度が大きく変わります。何事もそうですが、何の理屈も分からないままやるのと理解した上で実践に進むのとでは吸収率が格段に違いますよね。
BIGHOLIDAY-TRIPでは事前学習を基本としています。宮古島へ来島する前に自習して頂くことで現地での学習効果が期待できることと、効率的に進めることで宮古島での滞在時間が観光に充てて頂きたいと思います。せっかく宮古島まで行くなら観光もしたいですもんね。
【2.限定水域】とは穏やかでプールに似た環境のことを指します。足がつかない水深で行いますので水深は1~3mくらいの場所です。陸上でデモンストレーションをして理解した上で、その後に水中で実践をしながらスキルを身につけます。最初から上手にやろうなんて思わなく大丈夫です。それよりも出来るまで練習してしっかりスキルを身につけることが大切です。カリキュラムの内容は大きく分けて以下の通りです。
- 呼吸の仕方
- 耳抜きの方法
- 潜降と浮上の仕方
- 器材の知識と使い方
- トラブルへの対処方法
- 泳ぎ方とバランス
- 泳力確認
ダイビングは器材を使ったスポーツです。覚えることは沢山ありますが、器材に慣れること、知識を持つこと、適切に使うこと。適切に使えるかどうか、は自分の身を守る為にもとても大切なことです。
【3.海洋実習】は、原則として広い面積を持つ自然の水域(海・川・湖など)になります。最大水深は18mとされていますが、必ず18mまで潜らないといけないという訳ではなく、実際の講習では5~10mで行います。
限定水域で身に付けたスキルや器材の使い方をより深い水深で実践していきます。
ライセンス(Cカード)いつ取ればいい?
ダイビングライセンスをとるならいつがベストなの?これもよくある質問のひとつです。
ここでは、沖縄で、宮古島で取るなら...でお答えしますが、あくまでひとつの参考として捉えて頂ければと思います。現在ライセンス講習を検討されている方はご自身のお休みの取れる時期と相談しながらご検討下さいね。
私的オススメの時期 2つあります。
ダイビングのベストシーズンはやっぱり夏!とお考えの方が多いと思います。ただ、ここは沖縄。台風の影響を受けることが多いので、どうしてもそのリスクが付いてまわります。
そこで一番オススメなのは「4月下旬~6月」です。台風の心配が少ないこと、そしてGWを外せばまだ航空券や宿泊費がトップシーズ前なので比較的安く済みます。4月~5月はまだ水温は低いものの、天候も安定し日中は気温も夏日が多くなるので海から上がった後の寒さは冬に比べて和らぎます。トップシーズン前にCカードを取得して夏本番は伊豆や紀伊半島などお住まいの地域に近いダイビングスポットで潜るというのもアリだと思います。
南国沖縄といえども、12月末~3月の冬は海から上がると体感温度はかなり低く寒さを感じます。海に慣れているダイバーなら寒さへの対処法や準備が整えやすいですが、講習を受ける方は海に慣れていない方が多いため寒さがストレスの要因になってしまいます。そういった観点からも水温がある程度高くなってからの時期をお勧めします。
もう一つの時期は「10月末~11月」です。この時期はまだ水温は高い状態を保っている事と、台風の心配が少なくなるのでこの時期もオススメです。
まとめ
- 体験ダイビングをやってから講習に進む場合は、手軽に楽しかったら本格的にやってみようという考え方を持つ方にオススメ。
- 体験ダイビングはせず、講習からスタートする場合は、しっかり講習で習ってからダイビングをやってみたいという方にオススメ。
- Cカードを取得するならOW以上がオススメ。そして宮古島でダイビングするならAOWは持っておきたいところ。
- PADIの講習は世界共通。OWの講習内容は、学科・限定水域・海洋実習の3つのカテゴリーで達成ベースです。出来るまで、理解できるまで、お客様のペースに合わせて進めます。当店では予習ベースで時間短縮を図ります。宮古島の滞在時間を講習だけではく観光も楽しんでくださいね。
講習は受けてライセンスを取ることが目的ではなく、その先にあるファンダイビングを安全に楽しくするためのものです。これから先のあなたのダイビングライフが素晴らしいものであることが、スタッフ全員の心からの願いです。
お気軽にどうぞ ♪