過去に私が体験ダイビングで経験したことを踏まえ、このタイトルについて書きたいと思います。少し長くなりますがお付き合いくださいね。
かれこれ十数年前に遡りますが、私はライセンス取得前に過去2回体験ダイビングをやりました。
私の失敗体験談その壱
1回目はフィリピンのセブ島。ガイドは日本語が通じない現地のオジちゃん。ビーチエントリーで暫く浅い場所を沖に向かって泳ぎましたが、いきなりドロップオフ(水中の断崖絶壁)に差し掛かり水底が見えない場所で潜りました。
当然浮力調節はガイドがやってくれたのですが、底が見えない恐怖で呼吸が乱れ、上がりたいとサインを出しても「GO!」と親指を下に向けたサインを出すガイドのオジちゃん。ずんずん潜行していく。。。
恐怖でパニックになりそうな自分を抑えるために終始目をつむってダイビング。そのとき私は視覚からくる恐怖を抑えようと呼吸することだけに集中したのです。ガイドは人形のような私を掴んで潜ってるって感じですかね。
そんな訳で全く覚えてません(笑) おまけにダイビング翌日くらいに、ものもらいができてしまい帰国してから切開手術。苦い経験でした。
私の失敗体験談その弐
2回目の体験ダイビングは、会社の旅行で訪れた石垣島。ボート体験ダイビングをやりたいという友人の付き合いで参加しました。1回目のセブ事件があったけど、日本国内なら少しは安心かなと思い軽い気持ちでツアーに参加。
港から15分程度のポイントに船を係留。ロープをつたって一人ずつガイドが水底に下してくれて3~5m程度の浅い場所で潜りました。人数も多かったせいか、水底に着いたら動かないよう指示があったので、僅かなサンゴと砂をじーっと見つめるダイビング。12月だったので寒かったことと、水中で呼吸した記憶しか残ってませんね(笑)
失敗した私がダイビングを続けた理由
いずれにしても楽しかった?と聞かれれば「楽しくなかった」になります。じゃ、そんな私が何故ライセンスを取ることになったのかは、またしても友達の付き合い(笑) 体験ダイビングもライセンス講習も自分の意志でダイビングを始めた訳ではありません。
そんな私が、その後10年以上もダイビングを続けるキッカケとなったのは『楽しい』と思えるダイビングに初めて出会えたからです。まるで自分が水槽の中に飛び込んだような景色が目の前に広がり、数え切れないほどの魚が生き生きと泳いでいる。それは感動そのものでした。
エギジットした直後、ガイドさんにあの青紫色の魚は何ですか?と聞いたことを今でも覚えています。正体は「アカネハナゴイ」本当の体色はオレンジのような橙色。名前の由来である茜色はオスの背びれの部分です。水中では赤色は吸収されてしまう不思議な現象を知るのも、その1本のダイビングでした。
沖縄本島、慶良間諸島、石垣島、与論、久米島、サイパン、パラオ、多良間島、宮古島、ファンダイバーとして色々な島を潜ってきましたが、ダイナミックな地形とサンゴや生物の癒しの海を併せ持つ宮古島が好きになり今に至ります。
初めての体験ダイビング ショップ選びのコツ4選!
セブ島での経験は途中リタイヤまではいかなかったものの、ほぼリタイヤしたような体験ダイビングです。インストラクターになった今、その時の状況を分析するとメンタル的な部分が大きな要因になっています。足が着かない、しかも水底が見えない場所で初めてのダイビング、意思疎通がとれないガイドへの不安、自分のペースに合わせてもらえないなど、精神的ストレスを多く抱えていました。
不安が解消されないまま進んでしまうと、不安はやがて怖さに変わり途中リタイヤを余儀なくされます。体験ダイビングに参加される方はダイビングのメカニズムを分からずに潜ることになるので、怖くなるのは当然のことです。
ですから、当日のダイビングの説明と練習はしっかり時間をかけて、その人に合ったペースで進めることが大切です。できれば参加前に体験ダイビングについて予習しておくことをお勧めします。心の準備も整えられますよ。
①ショップのスタイルをチェックしよう
まずはHPをチェックして2~3店舗比較してみる。ブログなどを書いてるショップなら、内容を読むことで雰囲気やどんなダイビングを志向しているか読み取ることができます。また価格についても、そのエリアごとの相場が見えてきます。値段に大きな差があれば何が違うのか確認してみましょう。また疑問質問などがあれば、直接ショップに連絡してみると接客面でもよりそのショップの雰囲気分かり易いと思います。
②少人数制であること
大人数で体験ダイビングを行うツアーの場合、お一人お一人のペースに合わせることが難しくなり途中リタイヤされてしまうケースもあります。少人数制(1~4人まで)であれば慌てずゆっくりと進めることができて、お客様にとってリラックスした環境を提供することができます。
③専属インストラクターで完全貸切
繁忙期のボート体験ダイビングの場合、他のお客様と一緒に乗船しツアーを開催する場合が多くなります。船上ではスタッフが複数乗船していますので、分からないことや、不安なことを誰に聞いていいのか、戸惑ったり周りに気を遣ってしまう場面もあるかもしれません。ビーチダイビングにおいては「初めまして~お見送りまで」一貫して専属のインストラクターが付き完全貸切となります。
④体験ダイビングなど初心者向けのツアーの専門性が高いこと
HPをみればそのショップが、どのツアーに注力しているかが大体分かります。ファンダイビング(Cカード所持ダイバー)に重きをおいている、講習を得意としている、ファンダイビングも体験ダイビングものバランス型、初心者向け専門など。
初めてのダイビングなら初心者向けのショップを選ぶのが安心です。専属インストラクターが、あなたの側で常にサポートしますので気兼ねなくどんな事でも質問も出来ますからね。
まとめ
あまり深く考えず勢いで上手くダイビングが出来てしまう方もいらっしゃいます。しかし、私のような体験ダイビングでは楽しくないのではと思いこの記事を書かせて頂きました。
結論はダイビングは本来リラックスした状態でするものです。その状態にいかに近づけるかがキーになるので、初めてのダイビングはショップ選びも重要です。
宮古島で体験ダイビングをしてもらうなら、成功して『楽しかった』という思い出を残して欲しい。純粋に海の世界を知って欲しい、海を好きになって欲しいという気持ちが一番です。最後までお付き合いありがとうございました。
お気軽にどうぞ ♪