初めての体験ダイビングに対して不安や疑問を持つ方も多くいらっしゃいます。この記事は、そんな不安や疑問をお持ちのあなたにとって、事前に知っておくことで『楽しいダイビング』に繋がるなるようまとめてみました。
当然この記事を読まずに参加される方もいらっしゃいますので、現地でしっかりサポート致します。ダイビングを楽しむための予習として「へー。そうなんだ。」という軽い感じで読んでいただければ幸いです。
【準備編】
初めての体験ダイビングをされる方にとって、何を持っていけばいいのか分からないものですよね。持ち物リストをまとめましたので、事前に準備してご参加ください。
①ダイビング当日の持ち物
- 水着
ダイビング当日の朝は、予め水着を着て集合場所へお越しください。
- ビーチサンダル
砂や海水がつくため、汚れてもいいサンダルでお越し下さい。
- 日焼け止め 、サングラス、帽子
宮古島はとっても日差しが強いので、しっかり紫外線対策されることをお勧めします。特に体験ダイビングは、ビーチで開催しますので照り返しも強いです。
- バスタオル、着替え
ビーチにはシャワー施設が無い所が多いため、簡単なシャワーとしてペットボトルにお湯をご用意します。お着替えはBIGサイズのポンチョをご用意しておりますので、車中よりも楽に着替えができます。また11月~4月頃は、海から上がると寒さを感じる日も多いので、羽織るものをお持ちすることをお勧めします。
- 女性はヘアゴム!
せっかく海の中での記念写真も髪の毛が逆立っていては・・・。というのもそうですが、何よりダイビング中に視界に入ってきて気になりますし、マスクにも挟まってしまいます。
【ダイビング編】
人間は緊張したりストレスを感じると簡単なことも出来なくなるものです。ダイビング当日に事前説明でお伝えしても精神状態が不安定だと耳に入り難くなります。しかし、事前にイメージトレーニングすることで不安を軽減出来るので、この記事を読みながら予習してみましょう。そして当日、分からないこと、不安なことは、何度でも聞いてくださいね。疑問を解消することもダイビングを楽しむための秘訣です。
②呼吸
マスク(ゴーグル)を装着すると鼻が覆われて、普段の鼻呼吸が出来なくなります。ダイビング中の呼吸は、レギュレーターと言う呼吸器をくわえての口呼吸だけになってしまうため、”苦しい”と感じる人もいます。
人はストレスを感じると、浅くて早い呼吸になりがちです。肺は風船のようなものなので、浅く早い呼吸の場合、肺の中に空気がたくさん残ってしまうため身体が沈み難くなります。そして何より疲れとして現れます。 逆に安定した呼吸は、心にゆとりが生まれ楽しいダイビングになります。正しい呼吸法と陸上での練習方法をご紹介しますので、読みながらやってみてくださいね。
呼吸方法とコツ
リズム
想像よりかなりゆっくりに感じますよね。ダイビングに最適な呼吸法は、「ゆっくり、深く」というのが基本にです。しかし余りにもゆっくりな呼吸では逆に苦しくなってしまいます。リズムは「3秒吸って3秒吐く」 では、鼻を摘まんで呼吸してみましょう! すぅーーー、はぁーーー
過呼吸
ダイビングの呼吸において大切なのは、実は吸うことより吐くこと。緊張して肩に力が入ると、吐く息の量が少なくなってしまいます。 吐く量が少ない→吸う量少ない→苦しくなって悪循環。いわゆる過呼吸の状態です。ため息をつくように肩の力を抜いて、しっかり吐くことが出来れば自然と吸いたくなります。
正しい呼吸ができると
呼吸器をくわえたままでも、あくび、くしゃみ、咳、唾を吐くことなど何でもできます。感動したら声を上げる人もいますよ! 安定した呼吸は心にゆとりが生まれ、水中を広く感じることができます。耳を澄ませば、魚たちが餌をつつく音がカチカチっと聞こえてきます。もうひとつは、自分の呼吸する音。水中で呼吸する感動も味わえますよ。
③耳抜き
体験ダイビングの最初の難関が耳抜きで、ダイビングをすることになって初めてこの耳抜きをする方も多いはず。そもそも、なぜ耳抜きが必要なの?ですが、もともとの大気圧に加えて水圧が大きくなるので、耳の鼓膜の内側(中耳と言われる場所)が収縮しようとします。その時に鼓膜が耳の内側に引っ張られるようになるので違和感を覚えます。飛行機や高山へドライブしたときの「ぷつっ」っとするあれです。
耳抜きをして空気を耳に送り込むと、鼓膜は引っ張られた状態から元に戻って違和感が無くなります。違和感がある状態のまま潜り続けてしまうと、周囲の圧力はどんどん大きくなって耳の違和感は痛みに変わり、中耳炎などの原因になってしまうので、耳抜きが必要なんです。
耳抜きの方法
鼻をつまんで口を閉じる。耳に空気を送り込む(鼻をかむ感じ)
陸上でもできるので、ダイビングの前に練習してみましょう。 耳に空気が通った「ぷつっ」の感じとか、鼓膜が外側に押される感覚があれば、耳抜きは成功! 陸上でできた人は、水中でもほぼ成功しますよ。どうです?「ぷつっ」出来ましたか?
タイミング
少しでも耳に違和感を感じたら
体調や個人差がありますが、痛くなってからでは耳抜きは出来ません。 大体1m深くなるごとにやるイメージです。
耳抜きをするのは、潜るときだけ
水深が浅くなる時(海から上がる前)耳が押される感覚がありますが、何もしなくても溜まった空気が自然と抜けます。
【注意点】
- 抜けにくいときは、止まってもう一度
- 風邪をひいた状態でダイビングをしない。薬を飲んでいたりすると耳抜きがし難い。
耳抜きができると
普段の生活では馴染みのない耳抜き。 抜けやすい、抜けにくい、は個人差があるので、自分がどちらのタイプなのか事前に確認しておくと安心です。出来てるかどうか分からない場合でも、当日のダイビング前にインストラクターが一緒に確認しますのでご安心下さいね。
耳抜きがマスターできると、深く潜ることができるようになります。シュノーケルなど水面の世界とは違い、多くの種類の魚たちをより近くで観察することができます。
【耳抜きとは?】体験ダイビング最重要必須スキルという記事で耳の構造や練習方法など詳細に書いていますので、お時間ありましたら是非どうぞ。
④姿勢と泳ぎ方
ダイビングは重たいタンクを背負います。(総重量は約20Kg)陸上では感じることの出来ない浮力も醍醐味ですが、水中では波の影響も受けるので、浮いたときに背中のタンクが左右に動いて、バランスを崩すと仰向けに転がってしまうこともあります。 転がって仰向けになると、呼吸がし難くなります。無重力に近いフワフワした状態で泳いだり、バランスを取るのはコツが必要なのでご紹介します。上手にバランスが取れれば楽しみ方も増えますよ。
姿勢とバランス
しっかり息を吐いてうつ伏せの状態をキープ(止まるときも、進むときも)
水中ではうつ伏せの状態をキープします。上手にうつ伏せになるには、呼吸がとっても大切です。しっかり息を吐けば、肺がしぼんで自然と体は沈み体勢も安定します。
タンクは背中の中心にくるように
少しでも重心がずれたなと思ったら、早めにタンクが背中の中心にくるようにバランスを取りましょう。脇を締めてランドセルを背負い直す感じですよ。
泳ぎ方
ほふく前進で進もう
呼吸が安定してうつ伏せの姿勢ができたら、次は前に進みます。足は伸ばして、ゆっくりバタ足をしてみましょう。ほふく前進で水底をバウンドしながらゆっくりと進む感じです。
ひとつひとつの動作は、ゆっくりと
動作が速いと、疲れの原因にもなります。 インストラクターがあなたのペースに合わせますので、慌てずゆっくり泳ぎましょう。
【注意点】
1. 中層を泳ごうとしない、立とうとしない
ダイビングに対して、水中を自由に泳ぎ回るイメージがあるかもしれませんが、中層を泳ごうとすると浮いちゃいます。浮きそうになったら、意識的に息を吐きましょう。足ひれをペタッと水底につけて立とうとすると、波を受けてバランスを崩したり、タンクの重みで背中から転んじゃいます。うつ伏せキープですよ。
2.手をつく場所を確認しよう
身体が水底に触れても大丈夫。ただし、やみくもにサンゴを掴んだりしないこと。サンゴはとってもデリケートなので掴んだらポキット折れてしまいます。また、手をケガしたりすることもあるので、手をつく場所はしっかり確認して選びましょう。
正しい姿勢・バランス・泳ぎ方ができると
水中を自由に動き回れるようになります。魚たちを脅かさないよう、ゆっくり近づいてみて下さい。安定した姿勢とバランスは、キレイに写真を撮る秘訣です。たくさん撮ってくださいね。
⑤マスク
体験ダイビングで不安に感じることのひとつが「マスク(ゴーグル)に水が入ったらどうするの?」人によっては、パニックを起こす場合もあります。もちろん対処法も大切ですが、しょっちゅうマスクに水が入ってきては、気になって仕方ありません。
つけ方には”良いつけ方” ”悪いつけ方”があって、むしろ水が入るのはつけ方次第!正しいマスクのつけ方については、現地でご説明しますが、今回ここでご紹介するのは、水が入った時の対処法です。動画もありますので、是非チェックしてくださいね。
もしマスクに水が入ってしまったら-対処法:マスククリア
気をつけていても、マスクに水が入ってしまう場合は、マスククリアという水を外に追い出す方法があります。
- 慌てず止まって、呼吸を整える
- 鼻から息を吸わない
- フレームの上を押さえる
- 上を向く
- 鼻から息を大きく吐く
「上押さえて、上向いて、ふんっ!」で水がなくなりますよ~
正しくマスクがつけられると
第一に水が入らなければ、ストレスが減って快適なダイビングが楽しめます。視野も広く持つことができます。もしも水が入っても、マスククリアの方法を知っていれば、心にゆとりが生まれます。 「やればできる子!」と自分に自信をもってやってみましょう。
まとめ
陸上と水中の環境が異なることはお分かりだと思います。まず息ができませんもんね。でもどうやって呼吸するの? 耳抜きは?などイメージするだけでも実践でかなり違いが出るものです。
「体験ダイビングってどんな感じだろう?」とイメージがわかない方に、少しでも伝わったら嬉しいです。あとは実践あるのみ!魚たちやサンゴを間近でみる感動が待ってますよ。
お気軽にどうぞ ♪