ダイビング中に水が浸入してきた場合、「マスククリア」を行います。

マスククリアとは水中に居ながらマスク内の水を抜くことができるスキルで、決して難しくはありません。

しかし、ライセンスを持っているようなプロのダイバーの中には、苦手なダイビングスキルとして挙げる方も多いです。

使用頻度が高いスキルの一つなので、苦手意識や不安感を抱えたままではダイビングを思いっきり楽しめなくなってしまいます。

今回はマスククリアの上手なやり方やコツをご紹介しましょう。

 

 

■マスクに水が入るのは仕方がない

ダイビング マスク

ダイビング中、マスクに入ってきた時にマスククリアを行います。

そもそもダイビング中は少なからずマスクに水が入ってしまうもので、残念ながら完全に防げません。

笑ったり顔の向きを変えたりするだけでも水は侵入するため、マスクに水が入るのは仕方のないことと受け入れましょう。

マスクに水が入ったことで慌ててしまうと、思いがけないトラブルが起きてしまう場合もあるため、落ち着いてマスククリアを行ってください。

 

 

■正しいマスククリアの手順とは?

 

マスククリアを失敗してしまう原因は、マスクのフレームを押さえる位置を間違えている、鼻からではなく口から息を吐いてしまう、鼻から勢いよく息を吐いてしまう、鼻から吐く息の量が少ないなど、苦手意識から焦ってしまいきちんとできていないことが考えられます。

正しいマスククリアの手順を確認してみましょう。

 

①マスク上部のフレームを両手で、軽く下に向けて押さえます。

この時、上に向けて押さえてしまうと水が入ってきてしまいます。

②1の状態のまま、斜め上を向きます。

③口から息を吸って、鼻からゆっくりと長めに息を吐きます。

この時、勢いよく吐いてしまったり、口から息を吐いてしまったりすると効果がありません。

④マスク内にまだ水が残っていたら2、3を繰り返し行います。

1度で水がなくならなくても大丈夫なので、焦らずに繰り返しましょう。

⑤マスク内から水がなくなればマスククリア完了です。

 

 

■マスクに入る水の量を抑えるには?

マスククリア

マスククリアを完璧にこなせるようになっても、マスクに水が入ってくるとストレスに感じることもあるでしょう。

マスクに水が入ってしまうのは仕方のないことですが、入り込む水の量を最小限に抑えることができればマスククリアの頻度も、ストレスも減らすことができます。

まず、ダイビング中は意識して口呼吸を行いましょう。

普段と同じように鼻から息を吐いてしまうとマスクの下が浮いてしまい、水が入ってきます。

マスクが小さいなど、自分の顔に合っていない場合も水が入りやすくなる原因になります。

ストラップをかけずにマスクを顔に当て、鼻から軽く息を吸い、息を止めたら手を放し、その状態で落ちなければ顔にフィットしているマスクと言えますよ。

また、マスクのストラップをきつくすれば水が入りにくいと思われがちですが、ストラップがきつすぎるとマスクのズレの原因になり水が入りやすくなるので実は逆効果なのです。

無理にきつくしたりせずに自分の頭に合わせて適切に調整してください。

マスクのスカート部分に髪の毛が挟まっていたり、ヒゲが生えていたりするとマスクに水が入りやすいので潜る前にピンで留めておく、可能であれば剃っておくなど工夫しましょう。

 

 

今回はマスククリアの上手なやり方やコツをご紹介しました。

マスククリアはオープンウォーター講習に組み込まれたカリキュラムで、習得必須のダイビングスキルです。

慣れないうちは鼻から水を吸ってしまって痛い思いをしたりもしますが、自宅のお風呂などでも練習可能なので、正しいマスククリアの方法を身につけて快適なダイビングを楽しみましょう。