娘が初めて歩いた日。その時は突然やってきた。興奮冷めやらぬ21:30。歩かそうとしたわけじゃなく、産まれて349日目の夜、不意に人生の第一歩を踏み出した。

期待してないところで不意打ちのように起こるサプライズは、一瞬現実なのかどうかわからなくなる。

こんにちは。一日に二回もスーパーサプライズが起きてしまって、ほんと、普通に仕事して、普通に生きているだけで人生は輝いているんだな〜と、目に映るもの全てがキラキラして見えるHAPPY店主のトッティです。

もう一つのサプライズは記事の後半で紹介させてもらいます。

そうそう、雑誌『DIVER3月号』で弊社スタッフ松本(まっちゃん)が登場していたのですが、オンラインでも記事が出ましたのでご紹介させていただきます。

DIVER ONLINE 実際どうなの??ロクハン徹底解説

さあ、久しぶりのブログ更新なので気合い入れていきます!

遊び方は無限大!宮古島の沈船ポイント代表格『沈船イラブ』

沈船イラブ

最近、ボクの中で沈船フリークが来ている。『沈船イラブ』は夏のポイントなのでしばらく潜っていなかったのもあるのだが、それとは別に何かがボクの中でスパークした。

改めてじっくり潜ると、ここは他のポイントにはない遊び方が無数にある。

そもそも魚礁なので魚は多く、沈船と魚を絡めた面白い写真がたくさん撮れる。ワイドはもちろんのこと、マクロだって沈船らしさを背景にいれることもできる。

水中リフレクション

さて、ここで問題だ。この写真は不思議写真なのだが、なにが不思議なのだろうか。

答えは、ダイバーが写っている場所に実はダイバーはいない。ということ。天井に溜まったボクらの泡溜まりに反射したダイバーを撮っている。つまり上下反転させた、ただの天井写真だ。

写真だけではなく、その他にもいろんな遊びができる。今、一番やってみたいことは『沈船かくれんぼ』で、吐いた泡ですぐ見つかりそうなことも踏まえ、挑戦してみたい。制限時間は5分に設定しよう。

あとは『障害物競争』で、これはタイムを競うやつだ。そもそも障害物だらけなので難易度の高いコースを設定しよう。

常識に縛られない面白い遊びをご提案したい。

その時は突然来た。ハシナガイルカと水中遭遇

ダイビング中の雨

今日の一本目、エントリー前から突然の暴風雨に見舞われた。その暴風雨が凄すぎて、お客さま、スタッフ共にテンションが下がるどころか逆に上がるというおかしな現象が起きていた。雷が光る中でブリーフィングを行った。

エントリーしても水中は真っ暗。笑えてくる。テンションはナチュラルハイのままポイントに向けて沖出しをする。

水深5mを泳いでポイント上空に辿り着く頃、巨大なアオウミガメと、それに負けないくらい巨大なコバンザメが数匹くっついている。少し笑える。アオウミガメが重そうに泳いでいたからだ。泳ぐの遅そ。

のほほーんとカメを右手に見ながらコバンザメを数えて、さあ、そろそろ水深を落とそうかと思って前を見たその時、

いるか。いる。

都合の良い映像をボクの脳内が勝手に創り出した虚像かと思ったが、お客さまたちがカメラを向けているのでどうやらホンモノらしい。ガイドのボクが一番最後に気付いたらしいことを理解した。

でも先頭はボクなので一番イルカに近い。

え、どうしよう。今からダッシュする??と考えている間にもイルカはどんどん離れていく。お客さまは誰もダッシュしていない。え?行っちゃう??ガイド一人でダッシュしちゃう???

と考えてる間にボクの足が迷いのある中途半端な7割ダッシュを勝手に行っている。

宮古島ダイビング:イルカ

全部で10頭前後いたのだが、そのうちの2頭が中途半端な7割ダッシュをしているボクに興味を示したようで、『キュ〜キュ〜』と鳴きながらすごいスピードで近づいてきた。ラッキー。7割ダッシュに後付けの大義名分が備わった。

そんな汚いことを考えながらも、イルカが激しく上下に体を動かしながら目の前をビュンっ!と通り過ぎていく時に、最近もっぱらぶら下げているだけの炊飯器大のカメラをボクの腕が勝手に構えていた。

ボケッとしていても案外身体は勝手に反応するようだ。

時間にして1分くらいの奇跡の時間を終えて振り返ると、お客さまが全員ガッツポーズしている。と思ったらボクの右腕も拳を何度も突き上げている。もちろん勝手にだ。

そのくらい衝動的に身体が勝手に動くような体験はそうそうない。初めて歩いた娘を抱き上げた両腕も、考えて動かしたわけではない。

でもそれはイルカだけじゃなくて、初めてカメを見たとき、初めて洞窟で本物のレーザービームを見たとき、初めて潜ったとき、初めて胸キュンするウミウシを見たとき、ダイビングをしていれば誰にでもそういう体験はあるはずだ。

経験を重ねていくと、そういう出来事も少なくなってくるけど、ダイビングを続けていればその瞬間は必ずまた訪れる。

今、世の中は混乱していて大変だけど、自由が制限されていて潜りたくてもそれが叶わない人も多いと思うけれど、大丈夫。宮古島の海はいつでもここにある。

だから頑張って。ボクらも頑張ります。

宮古島イルカ

ではまた明日。