10月がベストシーズンの宮古島より中継です。アロハシグナル店主トッティです。写真は【なるき】が撮ってくれました。
操船中に『あのシチュエーションを撮ってくれ』と一眼レフでブログ用の写真をときどき【なるき】にお願いします。普段ボクはもっぱら撮る側なのでブログに登場することはほとんどありません。おそらく気を利かせてるんだろう。ボクの入ったカットを必ず何枚か撮ってきます。優しい奴だ。
それとは別に【ゆうま】のプライベートショットも必ずおりまぜてあります。
・・・これはどういう意図の写真??
小麦色に焼けた半裸のイケメンが青い海をバックにロン毛を風にたなびかせてたたずんでいる。
もしかして【なるき】は実は何にも考えてなくて、カメラを持って歩いている時に素通りするのも悪いからパチパチ撮ってるだけなのか?そういえば【まっちゃん】のサービスショットみたいなのもあったな。
あいつ。。。
って、そんな話がしたかったワケではありません。10月がベストシーズンの宮古島の話でした。
今年の10月は台風の影響で中止になってしまった日は10/1の一日のみ!昨年は散々やられたので今年はどうだとびびってましたが、
風向きがよく、風も弱い日が多いので特に中旬以降は毎日有名ポイントを含むスーパーポイントで潜りまくっています。さらに条件が運よく揃ってここ4日間で2度の宮古島南岸遠征!
あまり行けないエリアに遠出して潜りに行く『遠征』はボクたちスタッフにとっても特別。撮れ高もあるので今日は『宮古島南岸遠征』について書いていこうと思います。
さあ書くぞ!!
宮古島南岸遠征とは
普段は画像左上の伊良部島下地島をメインフィールドとして潜っているが、黄色い手の周辺に”遠征”と称して『宮古島南岸エリア』に時折潜りに行く。
普段のメインフィールドである伊良部島下地島へは所要時間片道30分。対して宮古島南岸エリアまでは伊良部大橋をくぐってさらに来間大橋までくぐって片道45分もかかる。
なぜわざわざそんなに遠いところまで潜りに行くのかが今日の本題。それでは見ていこう。
宮古島南岸エリアは伊良部島下地島に負けず劣らずのスーパーポイント揃い
一般的に宮古島南岸エリアの地名度は低い。宮古島でダイビングと言えば魔王の宮殿、アントニオガウディ、通り池などの有名ポイントが集う『伊良部島下地島』の方がメジャーだろう。リクエストもよく頂く。
なので、”遠征に行く”ということは当然魔王の宮殿やアントニオガウディには潜れない。しかし残念に思わないでほしい。よく考えてみてほしい。
わざわざ普段よりスペックの低いダイビングポイントエリアに、しかもわざわざ普段より遠い場所に潜りに行くだろうか。
答えはNOだ。わざわざ時間と手間をかけるには、それ相応の魅力があるから。それでは本題に入ろう。
宮古島南岸ダイビングポイントエリア3つの魅力
断崖絶壁がそびえ立つ宮古島南岸。壁には何重もの層がまるでミルフィーユのように積み重なっているのがボートから見える。おそらくここのエリアだけは陸地になるまでの過程、そして地質そのものが他とは違う。
水中も伊良部島下地島の地形とは全く雰囲気が違う。同じ地形ポイントでもきっと何かが違うのだろう。
魅力1.ポイント貸切!ダイビングボートがほとんどいないプレミア感
宮古島南岸エリアをメインフィールドにしているダイビングショップは100軒中たった2軒。そして自社ボートで定期的に宮古島南岸エリアに遠征しているショップが98軒中3〜4軒。
なのでよっぽど混んでいる時で5〜6艇のダイビングボートが停泊しているのみで、ほとんどの場合はエリア貸切状態。連休だからといって混んでいることもないし、水中で他ショップのチームと遭遇することもまず無い。
対して伊良部島下地島は常時30艇ほどのボートが停泊している。大型連休などの時は魔王の宮殿に4〜5艇のボートがひしめいていることを考えると、
宮古島南岸エリアがどれだけプライベートでプレミア感のあるエリアか、お分りいただけるだろう。これがスペシャルトリップこと宮古島南岸遠征だ。
魅力2.レーザービームと光のカーテンのオンパレード
宮古島南岸エリアは大きな根が連なっている場所が多く、その根と根の間がケーブやチャネルになっているのが特徴だ。ケーブやチャネルの上部には細い亀裂がたくさんあり、そこから光が入ってくる。
私たちはその光を求めて遠征に行くので、曇っている日にはあまり行かない。曇っていても楽しいポイントは伊良部島下地島の方が多いからだ。
ちなみに私たちが宮古島南岸で常時使用しているダイビングポイントは、季節と時間帯を考慮すれば全てレーザービームや光のカーテンが降り注ぐポイント。
伊良部島下地島にはない光がここにはある。
魅力3.宮古島全域ダイビングポイントBEST3のうちのひとつ『七又アーチ』の存在
宮古島全域のダイビングポイントBEST3は『下地島の魔王の宮殿』『宮古島東海岸のエンジェルケーブ』そして『宮古島南岸の七又アーチ』。
どれも伝説のダイビングポイントだ。もし沖縄本島や石垣島などのエリアにあったとしたらスーパー有名ポイントになるだろう。
これは七又アーチとしてはあまりにも有名なアングル。繊細さと神秘性、迫力、アート性は全てトップクラス。だが、これだけで終わりじゃないのが伝説のポイントたる所以。
このアーチ群の隣に大きな広場があって、天井から光の束がオーロラのように揺らめいて降り注いでいる。
頭上のアーチを挟んで外側と内側のギャップがすごい。
七又アーチの良さはその水深にもある。なんと-10mそこそこしかない。つまり初心者中級者上級者問わず、どのレベルの方でも思う存分ゆっくりとエア、無減圧潜水時間を気にすることなく、
心ゆくままゆっくりと楽しむことができる。-35mに沈むアントニオガウディと比べると遊べる時間は雲泥の差になる。こういう部分もBEST3に属する理由だろう。
本当にすごいポイントは誰が見ても『凄い』と思わせてくれる。さあ、これで七又アーチの魅力は語り尽くした。と思いきや、まだとっておきの凄い絶景がある。これだ。
実は七又アーチは浮上ポイントでもある。文句なく絶景だ。
これだけの見所の数々が1ポイントに凝縮されているのだから1DIVE40分なんてあっという間。絶景に次ぐ絶景で時間なんて気にする暇もない。
宮古島南岸エリア遠征のタイミングと決定要因
宮古島南岸エリアはよほどのべた凪か、風向きが北北西〜北北東でなければトライできない。ウネリがあればそれもトライできない要因になる。
要約すると、かなりの条件が重ならないとトライできない反面、今回のように立て続けに行ける時もある難しいエリア。
そのため、宮古島南岸遠征はあらかじめ数日前から予定を立てて行ける性質のものではない。大抵は前日の夕方か当日の朝に遠征と決まることが多い。
リクエストはいつでも大歓迎だが、最後は運次第。ボクたちにはいつでも行ける準備がある。
そして魔王の宮殿やアントニオガウディのリクエストが入っていたとしても、『今日は南岸が最高だ』と確信がある日は、リクエストを押してでも宮古島南岸エリアをご案内させてもらうこともある。その時はどうか思い出してください。
ボクたちは最高の感動を”あなた”に届けるためにベストを尽くす。
ではまた明日。