ダイビングの直後には飛行機に乗ってはいけないというルールを知っていますか?

初心者の中には、その事実を知らない人も多いでしょう。

ダイビングをするために、飛行機を利用して遥々と沖縄や海外の美しい海に訪れたいと考える方は少なくないはずです。

しかし、ダイビング後に飛行機に乗ることで体調を崩す恐れがあります。

なぜ、ダイビング後に飛行機に乗ってはいけないのか、その疑問に迫っていきましょう。

 

 

■ダイビング直後に飛行機を乗ることができない理由

飛行機

飛行機に乗った時に、耳に違和感を覚えたことはありませんか?

それは、気圧の変化が関係しています。

飛行機が上空に行くにつれて気圧が低くなりますが、気体が膨張して耳が詰まったような感覚になるのです。

ダイビングでは、タンクを使って水中で呼吸をします。

水中で呼吸をし続けていると水圧がかかり、呼吸すると空気に含まれている窒素が体内に吸収されていきます。

通常、体内に窒素が吸収されても時間が経つと自然に体外に排出されますが、ダイビング直後では体内に窒素が残ったままとなります。

そして、深い海に長い時間潜るほど、体内には多くの窒素が溜まってしまうのです。

こうした状態のまま飛行機に乗ってしまうと、気圧が低くなると窒素が膨張し、体内に気泡が作られてしまうのです。

この気泡が原因で、「減圧症」という症状を引き起こす場合があり、その理由からダイビング直後に飛行機への搭乗は禁止されています。

 

 

■ダイビングをした後は、何時間あければ飛行機に乗れる?

 

ダイビング後の飛行機に乗れるまでの時間は、ガイドラインによって定められています。

これは、ダイビングのライセンス取得時にも学ぶ知識です。

 

【1回だけダイビングをした場合】

観光でダイビングをし、1回しか潜らなかった場合はダイビング終了後から最低「12時間」空けて乗ることが勧められています。

 

【1日に複数、または数日に渡ってダイビングをした場合】

ダイビングを1日に複数回行き、数日の間に何度も潜った場合は、ダイビング終了後から最低「18時間」空けて飛行機に乗ることが勧められています。

 

あくまでの推定時間となるため、人によっては12時間や18時間後に飛行機に乗っても体調の変化を感じる場合があります。

そのため、計画は余裕を持って立てましょう。

長い時間、飛行機に乗れない状態となるので、その間は現地の観光がおすすめです。

宮古島を始め、沖縄には魅力満載のスポットが数多くあるので退屈することはないでしょう。

 

 

■減圧症の症状とは?

減圧症 症状

ここからは、減圧症の症状をご紹介していきます。

少しでも体調の変化があれば、すぐに病院に行き診察してもらいましょう。

初期症状としては、以下の通りです。

 

・マヒ

・脱力感

・ショック

・痺れ

・めまい

・軽度のヒリヒリ感

・関節痛

・手足の痛み

・呼吸困難

 

などの症状が表れます。

重症になると、意識不明や死に至る危険な症状です。

軽度の場合は自覚症状がなく、気圧の変化で症状が表れる危険もあります。

少しでも体調に変化があれば、すぐに受診するよう心掛けましょう。

 

 

■車や徒歩での移動にも注意しよう

 

最後に注意してもらいたい点がひとつあります。

それは、減圧症になるのは飛行機の乗った時だけではないことです。

減圧症は、飛行機に乗り気圧が下がって窒素が膨張し、気体を作り出しますが、この現象は飛行機以外の高所移動時にも起こる可能性があります。

標高400mを超える場所へ移動すると減圧症のリスクが高まるため、ダイビング後の登山やドライブにも注意が必要です。

 

 

観光の計画を立てる際には、様々な場所に足を運びたいからとタイトなスケジュールを立てる人もいるでしょう。

しかし、ダイビング直後に飛行機に乗ると病院での治療だけではなく、最悪の場合命の危険もあるのです。

楽しい観光を続けるためにも、余裕を持ったスケジュールで思い出を残しましょう。

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