ダイビング器材は、マスクやダイブコンピューター、フィンやウエットスーツ・BCなどから揃えながら、他のアイテムへと手を伸ばすのがセオリーでしょう。
一通りのアイテムを揃えたら、ぜひダイビングナイフも揃えてみてください。
ダイビング中の危険から身を守るために役立つ、ダイビングナイフについて所持ルールと選び方をご紹介しましょう。
■ダイビングナイフは何に使うの?
ダイバーナイフとも呼ばれるダイビングナイフは、海の中でのいざという場面で役立つアイテムで、必須アイテムと言っても良いです。
もちろん、実際にダイビングナイフを使う場面に遭遇していなければ、ダイビングナイフの必要性は感じないものです。
しかし、海中で海藻やネットなどに自分の足や器材が絡まり、身動きが取れなくなった際、脱出するためにはダイビングナイフが必要です。
特にグループの最後尾でダイビングしている際や透明度が低いポイントを潜っている際などに、何らかの理由で水中拘束されれば命に関わります。
さらにエアー残量が少ない後半で自力脱出ができなくなると、最悪の事態も考えられます。
ダイビングナイフがあって命拾いしたというケースは多いので、安全にダイビングを楽しむためには必須のアイテムと言えます。
もちろん万が一の場合だけでなく、ダイビングナイフは通常のダイビングでも活用する場面があり、魚に与えるエサを切り分けたり、タンクを叩いて音を出したりなど様々な水中コミュニケーションにも便利です。
■銃刀法が変わった?
ダイビングナイフは刃物なので銃刀法の規制を受けます。
銃刀法は平成21年1月5日に改正されているので、昔ダイビングをしていて久しぶりにダイビングに行くなどブランクがある人は特に、自分のダイビングナイフが所持禁止に該当しないかどうかを確認してください。
もし改正銃刀法で使用・所持が禁止されるダイビングナイフを所持している場合は、最寄りの警察署で処分について相談しましょう。
改正銃刀法では刃渡り5.5㎝以上の両側に刃がついたナイフの所持が禁止されています。
ダイバーナイフを所持する時は、次のルールを守ってください。
・ダイビング目的の使用
・器材バッグに収納して運搬携行
・器材バッグに保管しダイバー以外の持ち出し・使用は禁止
法律でも定められているので、ルールに基づいて所持しましょう。
■ダイビングナイフを選ぶポイント
これからダイビングナイフを探す場合に役立つ、材質やサイズ、形状など選ぶポイントをご紹介します。
・ダイビングナイフの材質
海の中で使うナイフなので、ダイビングナイフのブレード部分は錆に強い材質が適しています。
チタンやステンレスなど錆びにくい材質かどうかを確認してみてください。
ステンレスよりも軽いチタン製がおすすめです。
・ダイビングナイフのサイズ
ネットや海藻などを切ることが主な目的なので、サイズは小型のもので十分です。
・ブレードの形状
刃の部分の形状が切りやすさを左右します。
ロープなどの太いものを切るタイプと網などの細いものを切るタイプがあるので、ブレードの形状が目的に合っているナイフを選びましょう。
・折りたたみ式かストレート式か
間違えて握ってしまっても折りたたみ式なら手を傷つけずに済むので、基本的にはダイビングナイフは折りたたみ式がおすすめです。
折りたたみ式の場合、付属の専用ケースに入れた状態でBCにぶら下げておきます。
ストレート式なら、鞘にロック機能の付いたタイプが片手で簡単に抜けて便利です。
BCにナイフ取付用の穴があればBCに装着したり、ゲージのホースに止めたりして装着します。
もちろん、BCのポケットに入れても良いです。
ダイビングナイフは使用頻度があまり高くないものの、安全対策として持っておきたいアイテムの1つです。
小型タイプで十分なので、安全にダイビングを楽しむためにもダイビングナイフは必ず所持するようにしましょう。