ダイビングの初心者であれば、慣れないうちはマスクが曇ってしまう状態に悩まされるでしょう。
マスクが曇ると前が見えないストレスから、「全然楽しくない」と感じてしまうかもしれません。
しかし、そんな不快な状況も、事前に曇り止めを使うことで解決できます。
そこで今回は、ダイビングマスクを曇らせないための対策についてご紹介します。
楽しいダイビングをするためにも、ぜひ取り入れてみてください。
■曇りの原因
ダイビングマスクが曇る原因は、結露と油膜です。
空気には水分が含まれており、マスク内と海水との間に温度差が生じると結露が発生します。
マスク内の空気は呼吸により温かくなっていますが、海水の温度は低くなっているため、内部の空気が冷やされて小さな水滴となるわけです。
また、油膜もダイビングマスクを曇らせる原因の一つです。
新品のマスクは、製造工程で生じたシリコンの油膜が付着した状態で出荷されます。
油膜が付着したマスクは、結露で発生した水滴を維持するため、新品のマスクだと曇りがひどくなってしまうこともあります。
ただし、古いマスクも経年劣化などにより曇りやすくなる傾向があるため、どちらにせよメンテナンスは欠かせません。
■曇り止め前に油膜を落とそう
新品のマスクを購入した場合には、まず油膜を落とすことから始めましょう。
マスクが曇る原因の一つは油膜なので、油膜を落とすとすっきりとした視界をキープできます。
曇り止めを塗布する前には、油膜を落とす作業が必要です。
油膜を落とす手順は、以下の通りです。
①潜る前に歯磨き粉をレンズの内側に付けて、約5分洗います。
②マスクのスカート(顔に接する部分)も、同じように磨きましょう。
③最後に水で洗い流して、完了です。
油膜落としには専用の洗剤もありますが、歯磨き粉でも同様の効果があります。
レンズを指で磨く場合には、手の油をきちんと落としてから作業に取り掛かるようにしましょう。
油膜が落ちたかどうかは、息を吹きかけてみると効果を確認できます。
■マスクの曇りを止める方法
マスクの曇りを止める方法は、ツバを使う方法と専用の曇り止めを使う方法の2つがあります。
「ツバ」と聞くと嫌な顔をする人もいるかもしれませんが、50年位前までのダイビングの世界ではツバをレンズにつけて磨く手法が多く使われていました。
ただし、今の時代だと抵抗のある人もいると思うので、そんな方は専用の曇り止めを使いましょう。
曇り止めはダイビングショップなどで購入でき、様々な種類が売られています。
例えば、曇り止めの効果に加えてクリーナー作用もあるタイプ、ジェルで曇り止めを強力に抑えるタイプなどです。
選ぶべき種類が分からない方は、ダイビングショップの店員と相談しながら決めるといいでしょう。
■曇り止めの塗り方とタイミング
ここでは、一般的な専用の曇り止めの塗り方を紹介します。
手順は以下の3ステップです。
(1)レンズが乾いているのを確認し、数滴ほど曇り止めを付けて全体を磨きます。
(2)塗布後はそのまま放置し、曇り止めを乾かします。
(3)ダイビング前に水で洗い、乾燥する前にマスクを着用します。
曇り止めは効果を高めるためにも、使用する直前に塗りましょう。
ダイビングで時間がない時には、事前に曇り止めを塗っておくなど対策すると効果的です。
ダイビングマスクが曇る原因には、結露と油膜があります。
新品のマスクは油膜の付着、古いマスクは劣化などが原因で曇ります。
曇り止めを塗る時は、事前に油膜をしっかり落とした後、ダイビング直前に塗布すると効果も長持ちするでしょう。
専用の曇り止めには多くの種類があるので、分からない時はショップ店員など詳しい人に聞いてみてください。