ダイビング中にロープやネット、海藻などの絡まりを解消できる便利なアイテムがダイバーナイフですが、持っていない・使用経験がないという方も多いのではないでしょうか?
実際、ダイビングショップがツアーを行うようなポイントでダイバーナイフを使う場面はほとんどないと言っても過言でなく、ダイビング中に必要性を感じることはまずありません。
しかし、海の中では何が起こるか分からないため、安全対策として必ずダイバーナイフを持って潜るようにしましょう。
今回は、ダイバーナイフの選び方や使い方、おすすめのダイバーナイフについてご紹介します。
■ダイバーナイフとはどんなもの?
海の中で使用することを前提としているナイフなので、ステンレスやチタンといった錆びにくい素材でできており、滑りにくいラバーグリップなど、グローブのままでも使用しやすいようになっているのが大きな特徴です。
なかには緊急時にタンクなどを叩いて水中でも音が出せるように、持ち手の先が金属でできているナイフもあります。
2012年の銃刀法改正によりダイバーナイフの規格も変更になりました。
それまでは通常のナイフと同様に刃先が尖ったものもありましたが、刃渡りの長さや形状、デザインなどにも細かい規定が設けられているので、違反しないよう専用のものを用意することが大切です。
ダイバーナイフは必ず器材バッグに収納して持ち歩き、ダイビング目的以外では使用しないでください。
■ダイバーナイフの選び方やおすすめは?
ツアーで訪れるようなダイビングポイントにナイフが必要になるような場所はありませんが、小型のもので十分なので、安全対策のために1本は持っておくといいでしょう。
・ナイフの形状
ストレート式や折りたたみ式のものがありますが、強度や使用方法に違いはありません。
ストレート式であればストラップや固定用のバンドが付いていたり、折りたたみ式であれば専用のケースが付いていたりするので、BCにナイフ取り付け用の穴が開いている場合はそのまま装着したり、ストラップでぶら下げたりできます。
BCのタイプや携帯場所によって選びましょう。
・材質
錆びにくいステンレスやチタンを使用しているものがおすすめです。
両方のラインナップがある場合は安定感のあるステンレスか、軽くて扱いやすいチタンか、自分に合わせて選んでください。
・ブレードの形状
ナイフによってブレードの形状も様々です。
なかには太いロープの切断、ネットや海藻などの絡まり解消など、特定の場面を想定しているナイフもあるので注意が必要です。
幅広い場面で活用できるよう、ストレート刃と鋸刃、ラインカッターが揃ったものがおすすめです。
■ダイバーナイフの使い方は?
基本的に出番のないダイバーナイフですが、活用する場面があるとすれば、流されてきたロープやネットが絡まった時、生い茂る海藻に拘束され抜け出せなくなった時に切断して脱出する時でしょう。
そのほかにも、ほかのダイバーとのコミュニケーションを取るためにタンクなどを叩いて知らせたりするなどが挙げられます。
どれも日常的な場面ではありませんが、何事もなければそれに越したことはありません。
また、セルフダイビングの場合は思わぬ場所に迷い込んでしまう可能性も考えられるので、活躍の場がなさそうだからと言って不要と判断せずに、1本はダイバーナイフを用意しておきましょう。
今回は、ダイバーナイフの選び方や使い方、おすすめのダイバーナイフについてご紹介しました。
海の中では何が起こるか分からず、思いがけない場面に遭遇して慌ててしまうことも考えられます。
取れる安全対策はなるべく取っておきたいものです。
小型のもので十分なのでダイバーナイフもダイビングアイテムのひとつに加えてくださいね。