ダイビングでは海に入ることをエントリー、海から出ることをエキジットと言いますが、このエントリーには海岸から歩いて海に入るビーチエントリーと船から海に入るボートエントリーの2通りの方法があります。
ダイビングスポットによってはビーチ・ボートのどちらでも潜れる場所もありますが、今回はビーチエントリーについてご紹介していきましょう。
■ビーチエントリーとは?
ビーチから海に入るまでは、岩場やスロープを歩いて移動するのですが、足場や海の状態を見ながらフィンを履く必要があります。
最近は初心者でも安全にエントリーできるよう、波打ち際までスロープや手すりが設置されているダイビングスポットも多いです。
ビーチから海に入るといっても、砂浜やジャリ浜ばかりでなく岩場や桟橋からジャイアントストライドでエントリーすることもあるのが、ビーチエントリーの特徴と言えるでしょう。
■ビーチエントリーのメリット・デメリットは?
歩いて海に入るため、アクシデントの発生や不安を感じたらすぐに足が着ける浅場からスタートできるので初心者には安心のエントリー方法と言えます。
ビーチからエントリーできるダイビングスポットは比較的難易度が低めの場所が多く、これらも初心者にはメリットと言えるでしょう。
ボートエントリーと大きく違うところは浅場から深場、また浅場に戻るという水中での移動があるという点です。
エントリーは問題なくても、ダイビングの終わりはタンクのエアが減っている分浮きやすくなってしまうのでエキジットの際は注意が必要になります。
また、エキジットまで自力で行わなければならないので気が抜けず、体力も必要です。
■ビーチエントリーのバリエーション
・天然の砂浜やジャリ浜
海の中まで天然の砂浜やジャリ浜が続いている、文字通りのビーチの場合は腰辺りまで水に浸かってから視界を確保するマスクを装着し、呼吸を確保するレギュレーターかスノーケルをくわえ、片足ずつフィンを履いていきます。
・スロープ
コンクリートなどでスロープが設置してある場合は、まずマスクを装着してから波打ち際まで行き、ロープや手すりにつかまりながらフィンを履きます。
あまり早い段階でフィンを履いてしまうと歩きにくいので波打ち際ギリギリまで進んでから履くのがおすすめです。
・足場の悪い海岸
大小の石や岩がゴロゴロしているような足場の悪い海岸などもスロープや手すりが設置されていることが多く、足場が悪いといってもあまり不自由さを感じることなくエントリーできます。
潜る準備としては天然の砂浜と同様に、腰の辺りまで水に浸かってからマスク、レギュレーター、フィンを装着していきます。
ゴロゴロした石や岩は水中まで続く場合が多いので、水中をよく見て、引っかからないよう注意しながら進みましょう。
・岩場などの高い岸壁や桟橋
マスク、レギュレーター、フィンを装着し、ジャイアントストライドでエントリーします。
この時、勢いでマスクが外れてしまうことがあるので必ずマスクのガラスを手で覆うように押さえて飛び込みます。
ほかの人の邪魔にならないよう、エントリー後は素早く沖に出ましょう。
■ビーチエントリーで注意するポイントとは?
スロープや手すりが設置されていても波があるとエントリーをするにも勇気が必要です。
しかし、焦って急いでしまうと思わぬアクシデントが起きてしまう場合もあるので、落ち着いてタイミングを計りましょう。
強い波がきたらしばらくは弱い波が続くなど、波にはリズムがあるので、タイミングを逃さないよう、いつでもエントリーできるよう準備しておくことが大切です。
今回はビーチエントリーについてご紹介しました。
ひと口にビーチエントリーと言っても様々なバリエーションがあるので、そのスポットならではのダイビングスタイルを楽しんでください。