ダイビングをしていると様々な魚に出会うことができます。
海で暮らしている魚の中には、危険な魚もいるため注意しなければいけません。
今回は、たくさんいる魚の中でも海で出会うことが多いマダラトビエイの生態や危険性についてご紹介します。
■マダラトビエイの生態について
マダラトビエイは、熱帯や温帯の海に生息している魚です。
大西洋西部では、ノールカロライナからメキシコ湾、カリブ湾そしてブラジル南部まで広い範囲に生息しています。
大西洋東部では、モーリタニアからアンゴラまで生息し、太平洋では南アフリカから紅海、日本まで非常に広いエリアに生息しているのです。
また、東太平洋はカリフォルニア湾からペール、ガラパゴス諸島、ハワイにも分布しています。
・マダラトビエイの繁殖
マダラトビエイは、1匹から数匹の雄が雌を追いかけ、雌の背面に上あごを引っかけることで交尾へとつなげていきます。
妊娠期間は1年で、最大で4匹の子を産みます。
生後4年~6年で性成熟し、繁殖ができるようになるという点もマダラトビエイの特徴です。
・マダラトビエイの天敵
マダラトビエイの天敵は他のエイと同じく、イタチザメやオオメジロザメ、ツマジロ、ヒラシュモクザメなどのサメです。
サメがマダラトビエイを捕食する場合は、海底に押さえつけるようにしながら噛みつきます。
実際に体をサメに食いちぎられて泳げなくなってしまった個体も観察されています。
■マダラトビエイに出会ったときの注意点
マダラトビエイを含むエイの仲間は、尾の付け根に毒針を持っています。
何もしなければダイバーを襲ってくることはほとんどありませんが、ちょっかいを出すと危害を加えてくる可能性もゼロではないので注意が必要です。
エイの毒針は刺さってしまうと激しい痛みを引き起こします。
エイの毒針に刺されて死亡したという事例もあるため、マダラトビエイに出会った場合も刺されないように気を付けながら観察するようにしましょう。
ダイビング中にマダラトビエイに出会うこともできますが、できるだけ刺激を与えないように観察することで、刺されてしまうことを防げます。
■気を付けながら可愛らしいマダラトビエイを観察しよう
マダラトビエイは他のエイと同じように毒針を持っています。
しかし、見た目はとても可愛らしく、人にも慣れることがあります。
マダラトビエイの魅力は、まるで空を羽ばたいているかのような泳ぎ方やにっこりと笑っているかのような顔です。
ウミガメやペンギンと同じように優雅に羽ばたくような泳ぎ方をしていますが、海底に潜っていくときは羽ばたくことをやめて、滑空するように潜っていくこともあります。
野生のマダラトビエイの場合は水上に飛び出すこともあるため、水族館では見られないような姿をダイビング中に見られる可能性もあるでしょう。
マダラトビエイの魅力はにっこりと笑っているかのような顔も含まれます。
一見すると癒される表情をしていますが、実は頑丈な歯と顎を持っています。
子どもの握りこぶしくらいの大きさのウチムラサキガイという2枚貝をかみ砕けるほどです。
マダラトビエイは、沖縄や宮古島周辺でダイビングを楽しむ際にも出会うことができる魚です。
優雅に海の中を泳いでいる姿やにっこりと笑っているかのような顔に魅力を感じる人も少なくありません。
しかし、他のエイと同じように毒針を持っていることを忘れないようにしましょう。
マダラトビエイの生態や危険性について把握していれば、ダイビング中に出会ったとしても身を危険に晒さずに済みます。
安心してダイビングを楽しめるように、改めてマダラトビエイやその他の生物についても特徴を覚えておくようにしましょう。