沖縄など有数のダイビングスポットに行った時には、「きれいな魚が見たい」という方は多いでしょう。
ハマクマノミは温かい海に生息している熱帯魚であり、映画『ファインディングニモ』で人気になったカクレクマノミの仲間です。
色鮮やかで可愛いハマクマノミは、ダイビングやシュノーケリングで見ることができるので非常に人気があります。
そこで今回はハマクマノミの気になる特徴や生態についてご紹介するので、ぜひこれからダイビング等を楽しむ方は参考にしてみてください。
■クマノミの仲間「ハマクマノミ」
ハマクマノミという名前を聞いたことがない人でも、ディズニーの有名キャラクターである「ニモ」ならば聞いたことがあるのではないでしょうか?
「ニモ」は正式にはカクレクマノミという種類の魚なのですが、ハマクマノミはその「クマノミ」の仲間です。
カクレクマノミとの違いは、ハマクマノミには白いラインが頭近くに一本しかなく、他はオレンジ色の体をしています。
一方のカクレクマノミは、白いラインがお腹やお尻にも見られます。
多少の違いはありますが、どちらもキレイな色をしているため観賞用として人気のある魚です。
■ハマクマノミの生態・特徴
ハマクマノミは、スズキ目・スズメダイ科・クマノミ属の魚です。
ハマクマノミは主に石や海藻などに付いている藻類や小さな甲殻類を食べて生きています。
生息しているのは、西太平洋やインド洋のアフリカ東岸などで、日本では奄美諸島より南で見ることができます。
浅いサンゴ礁域などに棲んでいるため、ダイビングやシュノーケリングなどでも見ることができるでしょう。
体長は10cm前後、長い卵型で平たい体をしており、尾びれの後縁は丸くなっています。
前述したように、ハマクマノミは白いラインが頭部に一本入っているのが特徴ですが、幼魚の頃は白いラインが2~3本あります。
体が大きくなるにつれて白いラインが消え、一本になっていくという生態です。
メスとオスとではオスの方が体は小さく、色も明るい模様をしています。
産卵期は夏で、メスは一回の産卵で約1,000個の卵を産み、約3週間のペースで産卵を繰り返します。
クマノミの仲間であるハマクマノミは普段、他のクマノミ同様にタマイタダキイソギンチャクの中に隠れて生活している魚です。
ちなみにタマイタダキイソギンチャクとは触手が丸く、ふんわりとした形をしている愛らしいイソギンチャクです。
ダイビングの時にタマイタダキイソギンチャクを発見したら、近くにハマクマノミがいるかもしれないのでよく観察してみるといいでしょう。
■ハマクマノミは温かい海を好む
熱帯域に生息しているハマクマノミは、温かい海を好みます。
温度で言うと、ハマクマノミの最適温度は24度です。
夏の高温にも強く、海水温の上昇や水質変化にもスムーズに対応できる体をしています。
スズメダイと同じくらいの水質悪化にも適応できるため、温かくきれいな海であれば問題なく生息できます。
飼育もしやすい魚類なので、初めて熱帯魚を飼う人にもハマクマノミはおすすめと言えるでしょう。
■他の海水魚と混泳できる
ハマクマノミはあまり他の魚から狙われることがないため、多くの海水魚と一緒に見ることができます。
一部、ルリスズメダイなどからは追いかけられることもありますが、基本的には水槽などでの混泳も問題ない魚です。
ただし、ハマクマノミ同士は縄張り争いで衝突することがあります。
幼魚の頃は群れて仲良く泳いでいますが、成長するにつれて生存本能が強くなるのでしょう。
他のクマノミの仲間ともだいたい喧嘩してしまうので、ダイビングの最中にはそういった光景を見かけることもあるかもしれません。
クマノミの仲間であるハマクマノミは美しい模様から、ダイバーにも人気のある魚です。
大半はサンゴの中にいるイソギンチャクと共生しているため、ハマクマノミが見たい時はそういったポイントを探してみるといいでしょう。
透明度の高い海では、ハマクマノミの可愛さや美しさが一層際立ちます。