ダイビングをする時に様々な道具をつけて海に入りますが、色んな方法で入っている場面を見たことはありませんか?
特に、船から海に入る場合には足から飛び込むように入るやり方と、後ろに倒れるような入り方があります。
後ろに倒れるような入り方は「バックロールエントリー」という名称が付いています。
今回はバックロールエントリーについてご紹介していきましょう。
■バックロールエントリーは縁の低い船で行う
ダイビングで使用する船には様々なタイプがあり、船のタイプによってエントリーの方法が違ってきます。
座った状態から背中から倒れ込むように入る「バックロールエントリー(正式にはシッティングバックロールエントリー)」は船の縁が低く、海面に近い船から行います。
船によってはプラットフォームがあったり、縁が海面から高い位置にあったりするものもありますが、こういった船の場合バックロールエントリーは行いません。
海面からボートの縁までの高さが80cm程度までがやりやすい高さだとされていますが、海面からの高さが1m程度ある船でも、場合によってはバックロールエントリーを指定されることがあります。
■バックロールエントリーの正しい手順
後ろが見えない状態でエントリーするバックロールエントリーは、やったことのない人にとっては怖いと思うかもしれません。
しかし、少しコツを掴むだけで楽にエントリーできるようになります。
バックロールはボートの縁に座った状態のままお尻を軸にして背中から水に入ります。
ロールするというよりは、体を後ろに倒すと思っていた方がイメージしやすいでしょう。
下手にロールしようとすると溺れているように見えているので、バックロールという名前は付いていますが落ちる感覚に近いです。
【バックロールエントリーの手順】
①ボートの縁に座る
機材は全て装着しておきましょう。
インストラクターから特別指示がない時は、ある程度BCに空気を入れておいてください。
オクトパスやゲージなどは全て体の前にまとめておき、レギュレーターを咥え、マスクが外れないようにストラップを押さえます。
落ちない程度になるべくお尻を船の外側に出しておきましょう。
②体を後ろに倒す
安全確認をして体を後ろに立をしましょう。
本当にただ後ろに体を倒すだけで構いません。
この時に体を直角にするより、少し前かがみでおへそを見るような体制を取ると、遠心力による回りすぎを防ぐことができます。
あとはタンクの重さで水面に向かっていきます。
変に力を入れすぎないように注意しましょう。
③着水
この時にタンクから落ちて体の曲がりが90°になっていると一番良い状態です。
足が全部浸かるくらいの時に足が下がり上半身が上がるので、そこで足を下げて直立姿勢を取りましょう。
バックロールエントリーで注意しなければならないことは、ロールしてはいけないということです。
「バックロール」という名前がついているので回るのではないかと思っている人がいると思いますが、回ると不安定なエントリーになります。
ローリングしてしまう人の一番の要因としては勢いのつけすぎです。
勢いがつき、ローリングしてしまうと背中からではなく頭から入ってしまうので、マスクに水が入ったり、レギュレーターをうまく咥えられなかったりします。
バックロールエントリーをする時に一番意識するのは、とにかく力を抜くことです。
バックロールエントリーの方法についてご紹介してきました。
ダイビングのエントリー方法と聞くと多くの人がバックロールエントリーを思い浮かべるほど、普及している方法です。
バンクロールのポイントは「回らない」と「力を抜く」です。
このポイントを押さえてやり方をマスターしましょう。