ダイビングは海の中を自由に泳げるため、とても楽しいアクティビティです。
しかし、ダイビングは事故が多いアクティビティでもあります。
今回は、ダイビング中に起こりやすい事故を3つピックアップし、対処法についてもご紹介しましょう。
■エア切れが起こってしまった
ダイビング中の事故の中でも、エア切れは起こるリスクが高い事故です。
特に、水中写真撮影や魚の観察に夢中になってしまうとリスクが高まってしまいます。
エア切れを起こすと生命の危機に陥ってしまう可能性もあるため、減圧計をしっかりと確認しなければいけません。
エア切れを起こさないためには、小まめに減圧計をチェックし、どのくらい空気を消費しているか把握する必要があります。
特に、深くまで泳いでいくと空気を多く消費するようになるため、水深が変化するごとにチェックする癖をつけておくと良いでしょう。
ダイビング中にインストラクターやガイドから「50になったら教えてほしい」とか「100になったら教えてほしい」といわれるケースもあります。
自分自身の減圧計の数値がそのようになった場合は、インストラクターやガイドにすぐ伝えてください。
ダイビングを最後まで楽しむためにも、エア切れを起こさないように小まめなチェックを忘れずに意識すれば、生命の危機に陥ってしまう可能性は大幅に減るでしょう。
■急浮上による減圧症
ダイビング中にインストラクターやガイドの指示に従わず、急浮上すると減圧症になるリスクが高まります。
ダイビング中は体内に窒素が溶け出し、減圧すると気泡化します。
気泡化した窒素は組織を圧迫するため、体の痛みや手足のしびれなどの症状が現れてしまうのが減圧症です。
気泡が動脈に詰まってしまうと血流が遮断されてしまうので、動脈ガス塞栓症を併発してしまう場合があります。
このような症状を合わせて減圧障害と呼びます。
減圧症になってしまった場合は、できるだけ早く再圧治療を施す必要があるため、医療機関を受診しなければいけません。
多くの場合、ダイビング直後から6時間以内に症状が現れますが、48時間以上経ってから症状が現れ始めるケースもあるため要注意です。
もしも、体の痛みや手足のしびれなどの症状を感じたら、すぐにインストラクターに相談しましょう。
そうすることで、適切な治療を受けられる再圧医療治療機関を紹介してもらえます。
また減圧症を防ぐためには、ダイビングした日に飛行機に乗らないようにすることも重要なポイントになるので覚えておいてください。
■パニックを起こす
ダイビング中、急に不安を感じ、パニックになるケースもよくあります。
パニックに陥ると上陸しようと急浮上する傾向にあり、その影響で減圧症を発症する可能性が高まるため注意しなければいけません。
もしもダイビング中にパニックを起こしたら一度泳ぐことを止め、深呼吸をするなど落ち着くための行動をとってみてください。
棚の壁や海底、インストラクターもしくはガイドの腕につかまるなどして、静止すると効果的です。
落ち着いてきたらダイビングを再開しましょう。
ただし、なかなか不安感が解消されない場合は、ダイビングを中止することも視野に入れる必要があります。
パニックによる事故を防ぐためには、体調をしっかりと整えておくことが重要です。
体調が良くないままダイビングを始めてしまうと、不安が残るまま潜水することになります。
そうなると、ちょっとしたことでも不安が増大し、パニックに陥る可能性が高くなるので注意が必要です
自己を防ぐという意味でも、体調を整えた状態でダイビングに挑戦してください。
ダイビングは、とても楽しいアクティビティです。
しかし、今回紹介したような事故が起きるケースも珍しくありません。
そう思うとダイビングは怖いものと意識するかもしれませんが、対処法を知っておけば不安なく潜れます。
楽しくダイビングするためにも、起こりやすい事故や対処法を覚えておきましょう。