もし自分の身の回りの人が事故になった時に、何とかできるようになりたいと考えている人も多いでしょう。

何とかしたいという気持ちがあるならば、知識や技術を習得しておいて損はありません。

救急処置の講習の中には自治体が行っている救命講習の他にも、PADIという団体が行っている「EFR」というものがあります。

今回はEFRがどのような資格か、学ぶ内容や有効期間などもまとめてご紹介します。

 

 

■EFRとは

ケガ

EFRとは「Emergency first response」のそれぞれの頭文字を取った言葉で、PADIというダイビングの団体が行っている救命講習です。

講習を行っているのはダイビングの団体ですが、講習の内容は出血の管理や心肺蘇生法、骨折などの副木の使い方といったもので、ダイビングに特化しているわけではありません。

EFRは日本だけではなく世界で行われている講習のプログラムでアメリカ労働局(NW地域)や北アイルランド安全衛生局などの基準を満たしているプログラムとして認められています。

緊急時のアプローチは対象が大人なのか子どもなのかで違いがあるため、EFRでは子どもへの対応の仕方についても学べます。

 

 

■EFRの内容

EFRの講習

EFRの講習はいくつかの分野に分かれており、その分野によって行う内容が違います。

 

・1次ケア

このコースは事故など大量の出血をしている場合や、心肺蘇生が必要な生命に関わる重篤な状態の人に対し、緊急時の対応が学べるコースです。

内容は主に現場を評価する方法やバリアの使い方、出血がひどい場合の対処方法、心肺蘇生などです。

AEDと緊急時の酸素の使用方法も学べますが、オプションとなっています。

 

・2次ケア

2次ケアは、すぐに命の問題に直結するようなケガや病気ではない場合に行うケアです。

救急隊などが来られない、来ても時間がかかる場合に応急処置として行う技術とスキルが主になります。

内容は、ケガや病気の評価、包帯の使用や骨折等で副木が必要になった場合の対処法です。

 

・子どものためのケア

1歳未満の乳児と8歳までの子どもを対象にしたコースで、子どもに適した処置の方法を学べます。

子どもでは未発達の機能などがあるので、子どもには子ども特有の処置が必要になります。

気道閉塞やAEDの使用方法などを、子ども・乳児に分けて学べます。

 

それぞれに基礎知識講習からスキルの練習を行った後で、実際に事故やけがをした状態を想定した応用的な講習を行います。

試験ではないので、分からない時はそのインストラクターに質問して再度教えてもらえるでしょう。

 

 

■EFRのお金や有効期間は?

 

EFRの受講料金はコースによって分かれており、教材費と講習料、申請料がかかります。

コースは1次ケア・2次ケアコース、子どものためのケアコース、CPR&AEDコースが基本ですが、店舗によっては1次と2次でコースを分けたりしています。

料金は行う団体や店舗によって変わるので、受講したい時は事前に問い合わせて確認してください。

EFRの有効期間は受講から24ヶ月で、24ヶ月以内でのアップデートが推奨されています。

これはマニュアルの改訂やスキルを忘れないためで、アップデートにもお金がかかるので注意が必要です。

しかし、EFRの期限が切れてデメリットがあるのはダイビングに携わる人か、EFRのインストラクターを目指す人なので、そうでない方はそこまで気にする必要はないでしょう。

 

 

今回は、PADIが運営するEFR(Emergency first response)についてご紹介してきました。

ダイビングでの万が一に備えて、緊急時の知識やスキルは学んでおいて損はありません。

特に、ダイビングで上級ランクを目指している人はランクごとにEFRの修了が講習参加の条件になっているものもあります。

いざという時のためや、上級ランク挑戦のためにEFRの講習を受けてみましょう。

 

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