今日からBIGHOLIDAYの2019年シーズンの営業が始まりました!

グータラ生活で脂肪をたっぷり蓄えたスタッフが数名。ボクも例外なく5kg太りました。ぽっちゃり店主トッティです。身体が重くて立つのがだるい。水中最高!!!

しかし、ただグータラしていたわけではなく、しっかりハードにも遊んできました。目的は哺乳類最大の巨漢、クジラ!!

そもそもボクは無類の海獣好きでして、イルカが出た日にはダイビングを中止にしてイルカを一日眺めるDAYに変更したいくらい(実際には変更しません)好きで、

クジラはとは言うと、出産子育てで日本に南下してくるクジラの南限は沖縄本島まで。宮古島では一年に0〜1回見れるかどうか。2回見れたら超ラッキーくらいの存在なので、好きと言うよりはもう”憧れ”です。

そんな憧れに近付ける機会が近年、日本のとある島々であるらしい。行くでしょ!行く行くー!!!

クジラと泳いでいる衝撃映像

2020年のレビュー記事はこちら
【ホエールスイムレビュー徳之島編】宮古島ダイビングショップ店主が”本気”で挑む

クジラと一緒に泳げる島がある!近年激アツの奄美諸島

もともと沖縄本島や慶良間諸島ではボート上から見るホエールウォッチングが盛んで有名。ただ協定で海に入って一緒に泳いじゃだめですよと。そういう決まりがあるそうで(近年スイムをするショップもあるそうだが詳細は不明。調べてね)、

クジラは船の上から見るもんだ。という固定観念がいつの間にか根付いてしまっていた。

そんな中、沖縄県ではない鹿児島県の奄美大島、沖永良部島、徳之島で『奄美クジラ・イルカ協会』が発足され、定めたルールを守れば一緒に泳いでも影響はないよー!という実績を作り、現在ホエールスイムを実施しているそうです。

クジラ操船ルール一覧

協定が出来て実績を作り許可を得て、ホエールスイムを始めたのが4年前だそうで、ごくごく最近なんですね。

これからますます注目されていくことでしょうね!ということで今回目指したのは、、、

徳之島!

徳之島でホエールウォッチング&スイムを開催しているダイビングショップはマリンサービス海居夢さんだけで、大海原にクジラと一隻のダイビングボートだけなんて夢があるじゃないですか。

今回は4日間の日程でトライ。それではどうぞ。

ホエールスイム-DAY.1

ホエールウォッチング船

かっこいいボート!スピード出るし、二階からクジラ探しやすいし、どこからでもすぐエントリーしやすいし、まさにクジラのためのボートです。

そんで1日目の午前中は強風で大時化のため中止。港の外は波がすごいことになってるし、そもそも日本の冬って寒波が来て海が時化れば宮古島だって徳之島だって中止。

午後からは頑張ってボートを出して来れたのでラッキー!

しかし時間ギリギリまでクジラ出ずアンラッキー。時化れば探せる範囲も限られるし見つける確率も下がるとBOSSの鈴木さんが出港前に丁寧に説明していた。ごもっとも。

クジラのテール

1日目は時間も遅かったのと海がブチ時化てたこともありスイムはなしの判断に。

しかし、そもそも自船以外のホエールウォッチング自体、初めてのボクにとっては全てが新鮮だし、こんなに近くで見られて大興奮!

クジラのブロー

こんなに島の近くを泳ぐもんなの!!!?と、(心の中で)絶叫したり、わかってたけどクソでけぇー!!!と(心の中で)絶叫したり、

翌日からの期待に胸いっぱいで1日目は終了。

ホエールスイム-DAY.2

二日目は好転して晴天べた凪に。今日はいいホエールスイム日和だ。

出航して20分ほどで早々にペアを発見!『スイムの準備してくださーい』とアナウンスがあり、せかせか準備をして、ふと思い付き隣にいた徳之島在住のベテラン風のお姉さんに『クジラに近付くコツってあるんですか?』と聞いたところ、

『ん〜、センス』

と助言を受けた。そうか。センスか。アドバイスの質が深すぎてよくわからん!!

その後、彼女は周りのお友達にボロクソ突っ込まれていたが、ボクが全日程を終えて帰る頃に初日の人にコツを一言に集約して教えてくださいと聞かれていたら『センス』と答えていただろう。

そんな感じで2日目は午前午後合わせてスイムのチャンスが5〜6回!しかしなかなか寄れない。こんなに難しいものか。まさにセンスなし。

そしてついに憧れが届きそうな距離に来るかと思うと人間どうなるか。カメラの電源が入ってなかったり、設定が間違ってたり、飛び込んだ瞬間シュノーケルが大破したり。恥ずかし。

初対面

あの大きさと迫力は、この写真では伝えられないけれど、ただただ神々しい。

浮き足立ち、さらにセンスもなかったけれど、初めてクジラと一緒に泳いだ時の映像は今でも目に焼き付いている。ドキドキした。

撮影:マリンサービス海居夢

この日にスタッフさんがドローンで撮影した映像。これやばいでしょ。ブローが虹ってるし!身体の大きなクジラとドローンは相性が良いらしい。

飛ばしておけば急に出て来てもすぐ方向転換してギュイーン!!と直行できるからだ。できればドローンにつかまって真上で海に落としてもらいたい。

ホエールスイム-DAY.3

また天候が変わり、まあまあ時化ている。そして曇り時々雨。

クジラを探すスタッフ

クジラもなかなか見つからない。1時間ほどしてなんとか見つかったが機嫌が悪かったのでノーエントリー。そのまま午前中はウォッチングだけで終了。なかなか厳しい戦いだ。

午後はクジラ自体はたくさん見つかるけれども、どれも一緒に泳がせてくれる感じの雰囲気ではない。

長ければ15分に一回くらいのペースで海面に出てきてブロー&数回の息継ぎ。そしてまた15分後。まっすぐ一定のスピードで泳いでくれればピンポイントでボートを寄せられるのだが、

予想に反する動きのクジラばかり。午後だけで5ペア10頭は発見しているのに、自然はなかなか厳しいものだ。難しいクジラにスイムチャレンジするもチラッと遠目に見えるだけ。

ずいぶん遠出をしてそろそろかというところで『水面で止まってるクジラ発見』のアナウンス!ついにきたぞこの時が。

産まれたばかりの子クジラ(体長4m)が水面でプカプカしている。船長が『大事に少しずつ馴らして行きましょう』と再度アナウンスをしてゆっくりジリジリと距離を詰めていく。

母クジラ(体長15m)も水面に上がってきた。そして2頭で潜ったかと思うと5分でまた子クジラだけ上がってくる。まだ息継ぎが下手クソで可愛らしい。

そしてその後も5分潜水で安定したところでGO!!!

親子クジラ

うわー。でけー。

この最大のチャンスは実は結構冷静に見れてて、前日散々失敗して対策してきたのと、少しセンスが出てきたことですぐに色々考えられた。

母クジラは子クジラをガードしているなと。

意図的にこちら側に身体を入れて泳いでいる感じがした。でもそこまで警戒している感じでもない。ゆったりとした動きでヌーっと泳いでゆく。

寄り添う親子クジラ

子クジラは母クジラとは対照的に無邪気に身体をクネらせ、ドルフィンスイムっぽい動きでギュンギュン泳いでる。この巨体でそんなに無邪気にされると、なおさら愛らしい。

そんな夢のようなスイムを二回して終了。本当はもっともっと一緒に泳ぎたいところだけれど、ガイドライン通り親子連れの場合は観察時間を短めに。

撮影:マリンサービス海居夢

この動画は、写真を撮りながら泳いでいるボクの真横を泳いでいたスタッフさんが撮影したもの。動画は臨場感が凄いですね。何度観てもあのシーンが甦る。

これでこの日は終了。

ホエールスイム-DAY.4

またまた天気は変わって再び快晴べた凪。

ホエールスイム監視

ホエールスイム直前

出航して30分でペア発見。その後も立て続けに見つかるが機嫌悪し。こんなに近くても泳ぐスピードが速い時は、飛び込んだらもういない。または一瞬チラ見。

馴れてくれないと斜め後ろを追走するに終わり、前には回れない。もどかしいところだけれどもこれも自然だ。結局この日は午前1スイム、午後1スイムだけでいずれもチラ見。

こうして初めての徳之島ホエールスイム4日間は全行程終了。

ホエールスイムを初めて体験して

今回は4日間だけの参加だったのでホエールスイムはこういうもんだ!と全てを紹介することはできないし、まだまだ断片的に、表面的にしか体感できてないけれど、

その中でも感じたことを綴り、ありのままのリアルな情報をインプットしてもらえたら幸いです。

装備

水中装備は5mmワンピースで十分。冬の海は寒いのでは?と思うかもしれないが、『エントリー即ダッシュで見失ったらエキジット』のワンセットなので寒さを感じている暇はないし、むしろ機動力が命なので身軽がよし。フードベストは持って行ったが出番なし。少しでも速く、少しでも潜れるように。

ボート上は万全の装備でボートコートは必須。フリースやダウンなどあればあるだけいい。寒い日は気温10℃を下回ります。一番寒い時の沖縄よりもっと寒い!

フィンは長くて推進力のあるものがGOOD!ゴムフィンならバラクーダかワープフィン、もしくはフリーダイビングやスピアフィッシング用のロングフィン。ボクは短いミューフィンで挑みましたが速い人にはぶち抜かれてました笑

カメラはGoproやTGトラッカーなどのウェアラブルカメラがおすすめです。小型なので泳ぐ時も邪魔にならずピント合わせも考えなくて良い。逆にコンデジはおすすめできません。ブルーバックだとピントが合わずに迷った挙句にピンボケしてしまうから!寄れればピントは大丈夫だけどクジラがフレームアウトしちゃうのでフィッシュアイレンズ付きならGOOD!

潜れなくても大丈夫

スキンダイビングはできなくても大丈夫。もちろんできた方がチャンスや可能性はグッと広がるけれども、水面でも十分見れる。ただ、水面ダッシュは頑張らないとクジラにも一緒に乗船している人にも置いて行かれちゃう。

当たりもあれば外れもある

イケスで飼っている訳でもなければエサをあげている訳でもない。野生も野生、超野生のクジラ。見れない時だってもちろんあるし、一緒に泳げないことも普通にある。

そういうことも含めて自然を楽しめて、最高の瞬間を追い求められる人には最高のチャンスだと感じた。

こんな体験は海外だとトンガ王国やスリランカに行かなきゃできなし、それがここ日本でできるなんて本当にすごい事。もう少し南下して宮古島にもたくさん来てくれたどんなにいいことか。

徳之島ホエールスイム参加者大募集!

2020年2月上旬に参加者大募集!

と言っても、ただボクが7〜10日間くらいまた行く予定(希望)なだけで、BIGHOLIDAYでツアーを組むわけでもないし引率するわけでもありません。チケットも旅程もダイビングショップに予約も全てご自身で手配されてください♪

諸々のご相談には乗りますので、まずは宮古島でお待ちしています!

 

憧れが現実になる瞬間。

こんなことは人生でそう何度もない。

やっぱり海は最高だ。

ホエールスイム