耳抜きは、スキューバダイビングをするための基本的なスキルの1つです。
スキューバダイビングをする際にはできなければいけないのですが、なかなか上手くできないという人もいます。
今回は、耳抜きが上手くできない時の対処法についてご紹介しましょう。
■耳抜きは何をするのか?
耳抜きは、耳と鼻をつなぐ耳管という器官に空気を通すことです。
耳管は、鼓膜の内側と外側から掛かる圧力のバランスを整えてくれます。
普段は閉まっていますが、口を大きく開けたり、唾を飲み込んだりする時に、一時的に開く仕組みとなっています。
耳管が上手く開かないと、飛行機の離着陸時やスキューバダイビングをした時などに耳が痛くなってしまう可能性があります。
耳が痛くなってしまった時にするのが耳抜きです。
耳抜きは、鼻をつまんで口を閉じ、鼻から軽く息を吐きます、
鼻をつまんだ状態なので鼻から息は吐けない状態ですが、鼻から吐くように意識すると空気が鼓膜内に送られていきます。
そして、鼓膜の内側の空気が鼓膜を押し返し、圧力を均等にしてくれるのです。
耳抜きが上手くできない人は、点鼻薬やアレルギー治療薬を使用とやりやすくなるケースもあります。
しかし、耳がずっとふさがったような状態になっていたり、自分自身の声が響いているように感じたりする場合は、耳管機能の問題だけではなく、急性中耳炎や滲出性中耳炎になっている可能性もあるので耳鼻咽喉科の受診が必要です。
■耳抜きができない場合にはどう対処すれば良い?
スキューバダイビングをしていて耳抜きができないと感じるのは、潜っていく時が多いです。
潜る時に耳抜きができないと感じたら、耳が痛くないと感じるところまで浮上し、再度挑戦してみてください。
片方だけ耳抜きができない場合は、できないほうを上にすると耳抜きしやすくなります。
耳抜きができたら潜っていき他のダイバーと合流しても良いですが、できない場合は無理しないようにしましょう。
インストラクターやバディ、グループリーダーに耳抜きができないことや耳の調子が悪いことを合図で伝えます。
耳の調子が悪いという合図は、耳を指さし、その後に手のひらを耳の横でひらひらと動かすだけです。
無理に潜ろうとすると鼓膜が破れてしまったり、中耳を傷つけてしまったりした例もあるため、素直に中断しましょう。
■耳抜きの練習にはオトヴェントが最適
耳抜きが上手くできない人は、正しい耳抜きの方法を知らないというケースも少なくありません。
耳抜きを練習するためには、通称・鼻風船と呼ばれているオトヴェントが効果的です。
オトヴェントは、鼻で風船を膨らませるもので、耳抜きの練習が可能です。
風船の膨らみ具合から目視で確認しながら行えるので、適切な息み方を身につけられます。
また、風船が圧力を逃がしてくれるため、息みすぎて耳の内部にある器官を損傷してしまうリスクも回避できるというメリットがあるため、安全な練習方法です。
初めてスキューバダイビングをする人や久しぶりにスキューバダイビングをする人、耳抜きのコツが掴めない人、耳抜きはしにくいと感じたことがある人は、ぜひオトヴェントで練習してみてください。
スキューバダイビングをするための基本的なスキルの1つである耳抜きを苦手だと感じる人もいるでしょう。
耳抜きは、スキューバダイビングをする時に発生する耳の痛みを解消できるスキルです。
楽しくスキューバダイビングを行うために必要不可欠なので、上手くできないという人は今回紹介した対処法をぜひ実践してみてください。