この記事のまとめ

宮古島の10月は、水温27℃前後でまだ暖かく、真夏の暑さが落ち着くファンダイバー向けの安定期です。2022〜2025年のダイビング記録では下地島方面82%、伊良部島方面12%、狩俣方面6%でした。

アントニオガウディ、魔王の宮殿、35ホールなど下地島方面の代表的な地形ポイントを狙いやすく、中上級者にとって「宮古島は10月が良い」と言われる理由がある月です。ただし同じ下地島方面でも、どこまで攻めるかはショップの客層と方針で変わります。

この記事では、水温・服装・気象データ・よく登場するポイント・予約前の注意点を、月別に比較しながら整理します。初めて宮古島で潜る方も、地形狙いで再訪する方も、旅行時期を決める前の判断材料として使える内容です。

最終更新: 2026-05-17

10月は下地島方面を狙いやすい秋の安定シーズン

10月の宮古島をひとことで言うと、下地島方面の地形ポイントを狙いやすい、秋の安定シーズンです。

9月は台風やうねりの影響が残ることがありますが、10月になると台風リスクは少しずつ下がり、北寄りの風が増えて下地島方面を選びやすくなります。

下地島方面は、魔王の宮殿、アントニオガウディ、35ホール、通り池など、宮古島らしい地形ポイントが集まるエリアです。水温はまだ高く、透明度も期待しやすいため、地形ダイビングを目的に来る方に向いています。

真夏のような強烈な光は少し落ち着きますが、その分、斜めに入る光や透明度の良さで地形の立体感を楽しみやすい月です。

データで見る10月の宮古島ダイビング傾向

下の表は、2022〜2025年のダイビング記録を月別に整理したものです。エリアの割合と、よく登場するポイントの出現率を見ると、10月にどの海域を狙いやすいかが分かりやすくなります。

10月のエリア傾向

エリア 割合 読み取り方
下地島方面 82% 北寄りの風で地形ポイントを狙いやすい傾向
伊良部島方面 12% 海況やショップ方針で組み合わせやすい
狩俣方面 6% 台風うねりや荒天時の代替候補になりやすい

10月によく登場するポイント

ポイント ダイビング日数に対する出現率 狙い方の目安
アントニオガウディ 30.6% 下地島方面を狙いやすい時期
魔王の宮殿 28.6% 下地島方面を狙いやすい時期
35ホール 24.5% 下地島方面の地形候補として入りやすい
マリンレイク 22.4% 下地島方面の地形候補として入りやすい
ミニ通り池 21.4% 下地島方面の地形候補として入りやすい

この数字は「必ず行ける」という意味ではありません。実際のポイント選択は、風向き、波、うねり、潮、チームのスキルを見て当日に判断します。旅行計画では、行きたいポイントがあるほど2〜3日のダイビング日を確保しておくと狙いやすくなります。

10月に狙いたい地形ポイント

宮古島 伊良部島 下地島 ダイビングポイント位置図
伊良部島・下地島周辺の代表的なダイビングポイント位置図。魔王の宮殿、アントニオガウディ、通り池などの位置関係を確認できます。

ここからは、10月の海況、透明度、難易度を踏まえた狙い方です。よく潜るポイントだけが正解ではなく、その日の風、波、うねり、ゲストの経験本数、チーム全体のスキルで選び方は変わります。

アントニオガウディ

アントニオガウディ 宮古島ダイビング

10月によく潜りに行く、下地島方面の代表的な地形ポイントです。

アントニオガウディは、複雑に重なるアーチ構造が魅力のポイントです。10月は透明度が期待しやすく、アーチの向こうに抜ける青や、地形の立体感を楽しみやすい時期です。

ただし、水深が深くなりやすい上級者向けのポイントです。海況が良くても、経験本数、エア消費、中性浮力、チーム全体のレベルを見て判断します。

魔王の宮殿

魔王の宮殿 宮古島ダイビング

10月によく潜りに行く、宮古島を代表する地形ポイントです。

魔王の宮殿は、複数の部屋を進みながら光と青を楽しむポイントです。10月は夏の強烈な光とは違い、少し角度のある光と透明度の良さで、部屋の奥行きが見えやすくなります。

人気ポイントですが、毎日入れるわけではありません。前線通過やうねり、チームのスキルによっては別のポイントを選ぶこともあります。魔王の宮殿を狙うなら、1日だけに絞るより、2〜3日のダイビング日を取る方が現実的です。

35ホール

35ホール 宮古島ダイビング

10月によく潜りに行く、下地島方面のホール系ポイントです。

35ホールは深場のホールへ入るポイントで、暗さと青のコントラストを楽しめます。10月は透明度が良い日に当たると、ホールの中から見える青がきれいに抜けます。

水深が深くなりやすいため、無理に全員で狙うポイントではありません。その日のチームに合わせて、35ホールにするのか、別の地形ポイントにするのかを判断します。

気象データ

10月は、宮古島が秋らしい海況へ移っていく月です。下の表では、気象庁・宮古島地方気象台の平年値(1991〜2020年)と、ダイビング時の水温目安を月別に並べています。10月だけを見るのではなく、年間の中でどのくらい気温・水温・日照時間が変わる月なのかを比較できます。日照時間が多ければ晴れの日が多く、少なければ曇りの日が多いことがわかります。

平均気温 水温目安 降水量 日照時間
1月 18.3℃ 22℃前後 131mm 83時間
2月 18.6℃ 21℃前後 120mm 86時間
3月 20.1℃ 22℃前後 131mm 111時間
4月 22.8℃ 23℃前後 150mm 131時間
5月 25.0℃ 25℃前後 207mm 148時間
6月 27.7℃ 27℃前後 210mm 179時間
7月 28.9℃ 29℃前後 141mm 243時間
8月 28.6℃ 29℃前後 234mm 218時間
9月 27.6℃ 29℃前後 254mm 189時間
10月 25.5℃ 27℃前後 189mm 162時間
11月 23.1℃ 25℃前後 148mm 118時間
12月 20.0℃ 23℃前後 131mm 93時間

10月は9月より気温と水温が少し下がりますが、水中はまだ暖かい月です。日照時間は真夏より短くなるものの、透明度が上がりやすく、地形の青を楽しみやすい時期に入ります。

水温・ウェットスーツ・船上装備

10月の水温は27℃前後。まだ暖かいですが、9月より少し下がります。

条件 推奨装備
標準 5mmウェット
暑がりの方 3mmウェット
寒がりの方 5mmウェット+フードベスト
船上 薄手の羽織・ボートコート
陸上 半袖+薄手の羽織

10月前半は暑さ対策も必要ですが、後半は風が涼しく感じる日が増えます。ボート上で体を冷やさないように、羽織れるものを1枚持っておくと安心です。

透明度と光の見え方

10月は、透明度が期待しやすい月です。海が落ち着いている日は25〜35mほど見えることがあります。

項目 目安
透明度 25〜35m
光の強さ 夏より落ち着き、斜めの光が入りやすい
相性が良い撮影 ワイド・地形・ホール・アーチ

10月は8月のような真上からの強い光ではなく、少し角度のある光が地形に入ります。ホールやアーチの中で陰影が出やすく、地形の奥行きや立体感を楽しみやすい月です。

海の生物カレンダー

10月は水温がまだ高く、魚影も残ります。地形に加えて、小魚の群れや、回遊魚も楽しみやすい月です。

生物 主なポイント 遭遇傾向
スカシテンジクダイ・キンメモドキ 中の島チャネル・砂地系ポイント 中〜高
下地島・伊良部島周辺 中〜高
ロウニンアジ 本ドロップ・L字アーチ周辺
ロウニンアジ 本ドロップ・L字アーチ周辺

10月の主役は、下地島方面の地形ポイントです。中上級者のファンダイバーが多く、魔王の宮殿、アントニオガウディ、35ホールなど、宮古島らしい地形をしっかり狙う月として考えるのが現実的です。水温がまだ高く、透明度も期待しやすいため、地形とワイド撮影の両方を楽しみやすい時期です。

海況の特徴

10月は、海況が合えば下地島方面を狙いやすい月です。BIGHOLIDAYの2022〜2025年の実績でも、下地島方面82%、伊良部島方面12%、狩俣方面6%でした。

下地島方面では、魔王の宮殿、アントニオガウディ、35ホール、通り池などの地形ポイントが選択肢になります。北寄りの風が入りやすくなるため、冬に向けて下地島方面の存在感が強くなります。

一方で、10月は前線通過やミーニシの入り始めで、急に風が強くなる日があります。朝は穏やかでも、風向きや波の変化を見てポイントを変更することがあります。

10月はショップ間の差が「エリア」より「攻め方」に出る

10〜2月は、北寄りの風が多くなるため、どのショップも下地島方面に行く傾向が強くなります。6〜7月のように伊良部島方面へ寄りやすい時期とは逆で、冬型に向けて下地島方面が中心になります。

そのため10月は、ショップごとの違いが「どのエリアへ行くか」よりも、下地島方面の中でどのポイントを選ぶかに出やすい月です。

シュノーケルや体験ダイビングのお客様が多いショップは、下地島方面の中でも、なるべく穏やかで入りやすいポイントを選ぶ傾向があります。

一方で、ファンダイビング中心のショップは、海況とチームのスキルを見ながら、下地島方面の宮古島三大ポイントを目指す傾向があります。魔王の宮殿、アントニオガウディ、通り池のようなポイントは、ある程度の経験本数や中性浮力、船上での揺れへの耐性が必要になるため、無理に攻めるのではなく、狙える日に狙う判断が大事です。

10月のショップ選びアドバイス

10月に宮古島で潜るなら、自分が何を優先するかを先に決めておくのがおすすめです。

優先したいこと おすすめの選び方
スキルや船酔いに不安がある シュノーケルや体験ダイビングも案内しているショップのファンダイビング
穏やかな海で無理なく潜りたい 入りやすい地形ポイントを選びやすいショップ
ポイントの質を最優先したい ファンダイビング中心のショップ
多少の揺れを許容してでも良い地形に行きたい 下地島方面の宮古島三大ポイントを狙うショップ

宮古島でファンダイビングを中心に案内しているショップは、片手で数えるほどしかありません。10月に「下地島方面の地形をしっかり狙いたい」「少し揺れても素晴らしいポイントを狙いたい」という方は、よくよくショップ選びを吟味してください。

BIGHOLIDAYはファンダイビング中心のショップとして、当日の海況、ゲストの経験本数、船酔いの不安、チーム全体のスキルを見ながらポイントを選びます。下地島方面に行きやすい月だからこそ、どこまで攻めるかの判断が大事です。

台風リスク

10月は台風リスクが9月より下がる月です。10月前半はまだ可能性がありますが、後半に向かうほど影響は少なくなりやすいです。

接近数 影響日数
2023 0 0
2024 0 0
2025 0 0

近年では、2023〜2025年の10月は台風中止ゼロの実績があります。ただし、10月前半は完全にゼロとは言い切れません。旅行日程には少し余裕を持つと安心です。

出航中止リスク

10月の出航中止リスクは低めです。主な要因は、前線通過、ミーニシの入り始め、台風うねりです。

出航中止リスク 中止日数の目安 主な原因
1〜3日 前線通過・ミーニシ・台風うねり

前線が宮古島を通過するタイミングでは、急に15mほどの風が吹き、波の高さが5mに達することもあります。前線が通過するタイミングは中止になる日が多く、前線通過後の2日目から潜れるようになるケースがあります。

10月に潜るなら、2〜3日のダイビング日を取る方が海況の変化に合わせやすくなります。スポーツの日の連休は予約も動きやすいため、日程と予約は早めに固めるのがおすすめです。

混雑度・予約の取りやすさ

10月は、宮古島らしい地形ダイビングを目的にするリピーターが増えやすい月です。特にスポーツの日の連休は混み合いやすくなります。

項目 目安
混雑度 やや高い
予約 連休は早めの予約がおすすめ
注意点 地形狙いのリピーターが動きやすい

10月に狙いやすいのは、連休を外した平日です。海況と透明度のバランスが良い時期なので、日程をずらせる方には相性が良い月です。

航空券のシーズナリティ

10月の航空券は、真夏よりは落ち着きますが、連休は高くなりやすい月です。

項目 目安
JAL 普通
ANA 普通
傾向 連休はやや高く、平日は落ち着きやすい

10月は、連休を外せるかどうかで航空券と宿泊の見え方が変わります。コストを抑えたい場合は、スポーツの日の連休を外した日程を優先して考えるのがおすすめです。

10月の宮古島ダイビングはこんな人におすすめ

タイプ 相性
下地島方面の地形ポイントを狙いたい かなりおすすめ
透明度の良い海で潜りたい おすすめ
魔王の宮殿・ガウディを狙いたい 日程に余裕があればおすすめ
台風リスクを少し下げたい 9月より計画しやすい
ポイントの質を最優先したい ファンダイビング中心のショップがおすすめ

10月は、下地島方面の地形ポイントを狙いやすく、台風リスクも9月より下がる月です。意外にもファンダイバーが最も多い時期で、中上級者にとって「宮古島は10月が良い」という考え方はかなり定着しています。一方で、前線通過やミーニシの影響で海況が変わる日もあります。自分のスキルや優先順位に合わせて、ショップ選びから丁寧に考えることが大事です。

よくある質問

10月はどのエリアに潜ることが多いですか?

BIGHOLIDAYの2022〜2025年の実績では、下地島方面82%、伊良部島方面12%、狩俣方面6%です。海況が合えば、下地島方面の地形ポイントへ行きやすい月です。

10月は台風で潜れない日が多いですか?

9月に比べると台風リスクは下がります。近年では、2023〜2025年の10月は台風中止ゼロの実績があります。ただし、10月前半は可能性が残るため、日程には少し余裕を持つと安心です。

10月の水温はどのくらいですか?

10月の水温は27℃前後です。まだ暖かいですが、9月より少し下がるため、標準は5mmウェットがおすすめです。暑がりの方は3mmでも潜れる日があります。

スキルや船酔いに不安がある場合、10月はどんなショップを選べばいいですか?

シュノーケルや体験ダイビングも案内しているショップのファンダイビングに参加するのがおすすめです。下地島方面へ行きやすい月でも、入りやすいポイントを選びやすいため、無理なく潜りやすくなります。

ポイントの質を最優先したい場合はどう選べばいいですか?

多少の揺れを許容してでも、できるだけ素晴らしいポイントで潜りたい方は、ファンダイビング中心のショップを選ぶのがおすすめです。宮古島でファンダイビングを中心に案内しているショップは片手で数えるほどなので、よく吟味してください。

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Totty - BIGHOLIDAYオーナーガイド

Totty — BIGHOLIDAYオーナーガイド

宮古島在住21年(2005年〜)。ファンダイビング専門。宮古島3大ポイント年間150回以上セレクト、宮古島での潜水回数は約2万本。YouTube「Totty / scuba diving」(登録者1.2万人)で宮古島のダイビング情報を発信中。

2023年〜 マリンダイビング大賞 3年連続入賞中。
2023年 海上保安庁長官賞 受賞(海難救助の功績)
2025年 宮古島初のマンタステーション発見者