水中写真

この連休中に数人のお客さまが『ブログいつも楽しみに見ています!』『こないだの記事、めっちゃ良かったです!』という感じで、わざわざ声を掛けに来てくださいまして、しかしボクはコワモテで実年齢より老けて見られるテレ屋なので、その場で嬉しさを上手に表現できないタイプ。

なのでこの場を借りて『とても励みになります』とお伝えさせてもらいます。たまにしか書けないので申し訳ない気持ち半分ですが、すごく嬉しいです。

こんにちは。単純で素直な店主トッティです。すぐ更新。

今日は久しぶりに写真についての話。よくお客さまに『トッティみたいな写真はどうせ撮れないし』と言われます。しかしボクは断固として『そんな事はない』と主張をします。

そんな事はない理由を『トッティみたいな写真が撮れるようになる3つの秘訣』と題して紹介させてもらいます。

コンパクトデジカメでもカメラの持つ性能を最大限引き出せば、とても綺麗な水中写真が撮れる

ダイビング用水中一眼レフカメラ

そりゃボクは軽自動車の新車の値段くらいするでっかいフルサイズの一眼レフを使っているので、どうせトッティのような写真は撮れっこないと思うのはそうだと思う。でも『そんな事はない』。

まずはボクの水中写真経歴を少し紹介させてもらう。

水深-15m対応の”写ルンです”で水中写真デビュー。それから最も低スペックで安価なコンパクトデジカメを買って、その後、少し設定をいじれるコンパクトデジカメの中級機種に替え、広角レンズを使い、さらに綺麗に撮れるフィッシュアイレンズに替え、それから初めて外部ストロボを買い、

そして自分でダイビングショップをオープンさせてからミドルスペックの一眼レフを買い、最近やっとハイスペックな一眼レフを使うに至る。

つまり一眼レフしか使った事のない人間にはコンパクトデジカメユーザーの苦悩はわからないだろうが、ボクは7年間コンパクトデジカメで地道にステップアップして来た人間。だから苦悩はわかる。わかるが、『そんな事はない』。

そしてコンパクトデジカメの道を通って来たボクは、どうしたら同じような写真が撮れるのかという問いに対する”答え”をすでに持っている。今日はなにひとつ隠す事なく書き記そうと思う。

あなたが想うような写真が撮れる手伝いがしたいからだ。

1.最低限揃える機材『フィッシュアイレンズ』

水中用フィッシュアイレンズ

このドームレンズみたいなやつがフィッシュアイレンズ。水中カメラ外付けオプションはいろいろあるが最も費用対効果が高い。つまり装着しただけで写真が何割り増しにも綺麗になる。初めて使った時には何を撮っても楽しくなる。

簡単に言うと超広角レンズで景色を広く撮ることができるようになる。それと同時に、圧倒的に写真のクリア感が増す。前者の効果はもちろんだが、後者の効果についてはあまり語られることがなく、使ってみて初めて驚くことになる。

ワイドで綺麗な写真を撮りたいならマストアイテム。これさえあればボクの写真と同じ画角で、同じ透明感は確保できる。ここに一眼だからコンパクトデジカメだからという差はない。ウソみたいなホントの話。

裏を返せば同じ画角、同じ透明感が無ければ、綺麗な写真を撮ることはプロの写真家でも無理なのだ。

2.超簡単!ベストポジションを見つける方法

綺麗な水中写真を撮る秘訣

ボクはフィッシュアイレンズの画角を考慮した一番のベストポジションを知っている。それも全ポイントでだ。

それはセンスとかそういう類いのものではなくて、経験によるもの。綺麗な写真、感動的な写真を撮りたい一心で10数年間潜り続けていれば、そりゃ誰だってわかる。

ガウディの写真にしても、たった1m撮影場所がズレただけでかなり印象が違うものになる。それをたまにしか潜れないお客さまが、いきなりピンポイントでベストポジションを見つけ出すのは無理難題。

でも実はそんな無理難題を一発で解く方法がある。それはボクのとなりを狙う事。

ボクはどのポイントでもまずベストポジション付近へ必ず向かう。そして自分のカメラを覗きながら一番のベストポジションへ自分を微調整し最高の位置に着いたら、そこから人ひとり分、横にズレる。

するとボクのとなりに来たお客さまがベストポジションに入ることになる。ここを狙ってほしい。

さらに言うと、ボクはその後にまたベストポジションからひとり分遠ざかる。ボクのとなりにいた方も一緒に動くのでベストポジションが空く。そうしてまた次のお客さまがベストポジションに入る。

それを繰り返して全てのお客さまがベストポジションを体験できるよう無言の誘導しているが、狭いポイントなどでは難しい場合もあるので、やはりボクのとなりがベスト。

水中写真ベストポジション

なんならこんな感じでベストポジションのボクに被せてきてもいい。その時は優しく支えよう。

3.デジタル写真は『撮影+現像』で完成する

まず知ってもらいたいことがある。フィルムカメラ時代、一般人は現像をカメラ店で行うしか方法がなかったが、デジタルカメラ時代に突入して現像が個人で手軽に出来るようになった。

現像とプリントアウトは違う。カメラ店はお客さまから預かったフィルムを現像するのだが、一般人は現像したフィルムを目で確認する手段がなかったので、現像とプリントがセットになっていたという経緯。

昨今は現像したデータが液晶で確認出来るのでプリントをする機会が少なくなった。だから今では現像を行えばそれで写真は完成。

では現像とはなにか。答えは『補正』。

ここで勘違いを避けるために敢えて言及するが、『加工』と【補正】は違う。『加工』とは無かったものを有ったかのように付け加えたり、有ったものを無かったように消し去ったりすること。【補正】とは色彩やディテールなどを調整すること。

補正(現像)は実はあなたのカメラでは勝手に行われている。例えばオリンパスのカメラならあなたが撮った写真をオリンパスの設定で自動補正(現像)されてSDカードに保存され、液晶にプレビューされる。

これではあなたの撮った写真はオリンパスの好み(色)となってしまう。同じ機種なら誰が撮ってもオリンパスの色となる。これじゃ本当の意味であなたの色ではないし、あなたの写真ではない。あなたの好みの色を出して、あなただけの写真に仕上げたほうが素敵だ。

ボクはボクの色で、ボクの写真で勝負している。

最近では手動で補正(現像)するための設定が備わっているコンパクトデジカメも多く、BIGHOLIDAYで無料レンタル出来るTG-5でもこの設定は備わっている。

補正(現像)される前の生のデータをROW画像と言う。ROW画像でSDカードに記録出来る設定がある。自分でカメラを所有している人は設定を探して試してみてほしい。

ROW画像で撮って補正することのメリットは、どれだけ調整しても画像が劣化しないこと。いつでも初期化出来ること。調整出来る箇所が多岐に渡ること。デメリットはROW画像補正専用ソフトが必要だということ。ググってみてね。

デジタル写真は『撮影+現像』で完成する。

フィルム写真時代の美徳『写真はいじらない』は過去のもので時代は進化している。さあ、新しい時代へ一緒にゆこう。

『3つの秘訣』以上に大切なもの

ここまで『トッティみたいな写真が撮れるようになる3つの秘訣』を紹介してきた。

正直に話すと、一眼レフとコンパクトデジカメでは細部の描写や明暗の奥深さに差はもちろんある。撮影する環境によっては出来ることと出来ないことの差は埋めがたい。

それでも写真の幅は広がるし、確実に綺麗になる。場合によっては同じようなクオリティで撮れることもあるだろうし、ボクにはない自分だけの写真が撮れることもあると思うのも本音だ。

そして、写真の楽しみ方はいろいろある。今日の内容のようなガチではなくて、もっと手軽に撮ってライトに楽しんだっていい。

宮古島ダイビング写真

いっぽうで、自分でカメラを持ってフィッシュアイレンズを買ったり、いろいろな装備を付けてみたりするけど、なかなか想うように撮れないと悩んでいるあなた。

それはあなたが”写真が好き”だという証。好きという気持ちは写真を撮ることにおいて一番大切なこと。それさえあればもっともっと綺麗な写真は撮れるようになる。

ボクも写真が好きだから、あなたにももっと写真を好きになってもらいたいし、感動するような写真を一緒に撮りに行きたいと思っている。もちろん現場で相談してもらえれば労力は惜しまない。

宮古島ダイビング水中写真

だから頑張って。ボクも頑張ります。

ではまた明日。

 

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