こんにちは!今日も店主トッティです。
今日は初心者の方に向けた記事を書いてみました。まず宮古島の海は「地形ポイント」が有名なのはご存知でしょうか?地形ポイントの詳細は下記の記事で予習してくださいね。
他のエリアとは一風違った風景が海中に広がっている宮古島。どんなものか事前に知っておくと、より楽しめます。初心者の方もその「絶景地形ポイント」を楽しめるよう注意点や見どころをまとめてみました。あまり肩に力を入れずに気軽に読んでくださいね。
私たちは初心者のゲストさまも有名ポイントに案内したい!と思っています
この記事を読むに当たって、心に留めておいてもらいたい事は上の通りです。ご案内させてもらうために、初心者さんに良くある失敗談、気に留めておいてもらいたい事など、少し込み入った難しい内容なども盛り込まれていますが、
心配しなくて大丈夫!一緒に有名ポイントへ行きましょう!
もちろんこの記事を読まずに気軽に参加される初心者さんがほとんどですし、現地でも私たちがしっかりとケアさせてもらいます。一番大切なのは、『あそこに潜ってみたい!』という気持ちと『じゃあどうすれば良いのだろう?』という少しの疑問だけです。
「そうなんだ。ふーん」という軽い感じで読んでいただければ幸いです。そんなわけで今日は初心者さんでも楽しめる地形ポイントと注意点をご紹介させてもらいます。
地形ポイントは深さやコースのアップダウンなどにより比較的レベルが高めのダイビングスタイルになりますがそれでも大丈夫。初心者の方でも必ず楽しめます!今日はその”攻略法”をご紹介をさせてもらいたいと思います。少々長くなりますがお付き合いください。
初心者の定義
記事を読んでもらうにあたって初心者の定義をお伝えしてから本題に入りたいと思います。と言っても明確な定義は無く、地形ポイントを潜るという目線でざっくりと分類させてもらいます。
- ライセンス取得後初ファンダイビング
- 経験本数15本未満で経験年数は関係なし
- 経験本数20本未満で経験年数2年以上
- 水深25m以上の経験なし
以上に当てはまると「初心者」という定義という前提で話を進めさせてもらいます。ここで”経験年数”というキーワードが出てきますが、ライセンスを取ってから現在に到るまでという意味です。
例えば経験本数15本の方が二人いるとして、一人は経験年数1年、もう一人は経験年数3年。もうお分かりですよね?経験年数が長いということはそれだけ潜った回数に対して潜った期間のスパンが長くなってしまう。ということです。
短いスパンで定期的に潜っているほうが経験値は高いということになります。
初心者のストレスと兆候
失敗談:話が耳に入らない
人間は緊張したり精神状態が不安定になると普段なら簡単に出来ることが出来なくなってしまうとても繊細な生き物です。
そのため、出港前や潜る前のブリーフィングで「エントリー後は船の前集合ですよ」と”しっかりお伝えした”としても船の後ろで待ってたり、「どこ集合ですか?」と聞いてしまったり、そういうことは日常的にあります。
口数が極端に少なくなったり、反対にやけによく話すというのが緊張の兆候です。ガイドの説明って長いですよね。わかります。飽きてくるのも分かります。
ただ重要な事と聞き流して良い事はしっかり選んで聞くのがベストですね。わからなければわかるまで何度でも聞いて構いません!全てはしっかり楽しむために。
失敗談:よくわからないが、とりあえず潜ればなんとかなる
いつもと違う自分に気がついたとしても精神というものはなかなかコントロール出来るものではありません。
そしてわからない事をわからないままにしている自分に気がつかず行き当たりばったりで行動し、失敗してしまう。ボクは陸上の日常生活でよくこのパターンにハマってしまいます(笑)
そしてこれは圧倒的に男性に多い例です。彼女にカッコ良いところを見せるためにも!(笑)よく手順を確認して頭でイメージしてみましょう。わからなければいつでも何度でも聞いてくださいね。
攻略法6選 – ここを押さえれば大丈夫!
呼吸とメンタルは切っても切り離せないほど密接な関係にある - 店主
まず大前提として『ダイビングはいかに楽をするか』というレジャースポーツ。一切の無駄な力みを排除することによってゆっくりと長い深呼吸のような呼吸法が実現し、それによってメンタルも落ち着き余裕が生まれる。
その結果、視野が広がり考える余裕ができ、思い切り楽しめるようになる。というロジック。『ダイビングはいかに楽をするか』が楽しむための1番の秘訣。
この状態をいつも意図して作れるようになると、エアの持ちも気にする必要がないくらい残量が余るようになりますし、上手な人を観察して真似てみたり、楽しむための余白も出来ます。そういった好循環が生まれてきます。
ダイビングが上手な人というのは上記の状態がすでに出来ています。初心者の方がこの状態を作るためにはひと工夫が必要。これから『攻略法6選』と題して紹介していきたいと思います。
- 呼吸
- 耳抜き
- 着底する時間を増やす
- 中性浮力
- 泳ぐ高さ
- ブリーフィング
1.呼吸
最低限クリアするべき目標:4秒吸って4秒吐くの1サイクルを1DIVE中キープ。吐いた泡と泡の間隔が3mの状態を作る。
呼吸はメンタルと密接な関係がある。呼吸が早ければ同じく気持ちも焦っている状態に。裏を返せば呼吸がゆっくりなら気持ちは落ち着きます。水中では少なからずストレスがかかるので、何も意識せず潜ればスーハースーハーしてしまうのが当たり前。だからこそ意識して取り組みます。
焦りは正常な思考回路を失わせ、落ち着いていれば簡単にできることも出来なくなる。ストレスにストレスが積み重なっていくと最終的にはパニック。
逆に呼吸がゆっくりなら簡単なストレスは自分で対処出来たり、事が大きくなる前にガイドに申告出来たり、何かしらの対処が可能なのでパニックに到ることはありません。
このロジックに例外は無い。潜ることにおいてどんなスキルよりも優先順位が高く、初心者でもこれができれば上級者とほぼ同じメンタル状態を手に入れる事が出来ます。そしてこれができる方は上達も早い。
4秒吸って4秒吐くを試しに”今”やってみてください。想像以上にゆっくりなペースですね。大丈夫。現地で一緒に練習しましょう。
2.耳抜き
最低限クリアするべき目標:ロープを必ず握りながら潜降。1m潜るごとに一回ずつ丁寧に耳抜きを行う。
耳抜きが苦手な人の9割は『耳抜きの力が足りていない』とデータが出ています。これはなるほど!と思ったのですが、どういうことかと言いますと、
上級者の方で耳抜きが苦手な方はごくごく僅か。初心者の方は耳抜きに苦手意識を持っている方が多数。現場で感じていた傾向と先のデータを合わせて考えると答えが見えてきます。
上級者と初心者の一番の違いは『呼吸の速さと深さ』で結論は以下の通り。
- 上級者:ストレスが少ないので呼吸がゆっくりで深い→耳抜きに思い切り力を込められる
- 初心者:ストレスが多いので呼吸が早くて浅い→耳抜きに込められる力が少ない
結果、初心者の方でも潜降の時からゆっくりした呼吸を心がけていると、驚くほど耳抜きができるようになります。耳抜きの話ですがたどり着くのは『呼吸の大切さ』でした。
耳抜きのコツ(優先順位順)
- 深い呼吸でしっかり力を込める
- 1m潜るごとに一回、マメに行う
- ロープ潜降必須でフリー潜降はNG
- 抜けない方の耳を上に傾けながら行う
- どうしても抜けない時は水深を1m上げてリトライ
フリー潜降がNGな理由は、自分では気が付きにくいのですが中層に滞在すると常に上下している状態になります。せっかく出来た耳抜きもフワッと浮いてしまえばやり直しになりますし、沈みがちだと一気に強い水圧がかかるので耳抜きが追いつかず痛くなったり、必要以上に耳抜きに力を使うことになります。
ロープに摑まりながら潜降すれば水深のキープとコントロールが簡単になりますし、呼吸も落ち着きます。不必要な力を一切使わずに全ての力を耳抜きに集中して潜降できるので、最短で集合場所へたどり着く事が出来ます。
3.着底する時間を意図して増やす
最低限クリアするべき目標:移動で泳ぐシチュエーション以外はすべて着底。
着底のメリットは不必要な動きをすべてカットできる事と、呼吸とメンタルが抜群に安定する事。
中性浮力がスキル的にまだ十分でないと必ず沈みがちになります。その状態で沈まないようにするために体が立ち気味になり、下に向かってバタ足をすることになるわけですが、これを40分間行う状態はある意味、軽いランニングを40分間行なっているのと同じ。
そうなると呼吸は無意識に速くなりますし、視野も狭くなる。そしてエキジット後には疲れが襲ってきます。
ゆっくりとした呼吸を保ったまま中性浮力を取るのは、はじめのうちは簡単ではないので、着底する時間を意図して増やすことによりそれが休憩するタイミングになります。
これを意識して行うだけで呼吸のペースやエア持ち、ストレスレベルや疲れ、周りを見る余裕や楽しみまで、いろいろなことが大きく改善されます。効果絶大なのでぜひ試してみてください。
着底の基本姿勢
水中はユラユラしていてピタッと止まる事が難しいもの。バランスが取れずにコロコロひっくり返ってしまってしまいます。まず。基本姿勢は『ひざ立ち』、それで止まれなければ、べた〜っと『うつ伏せ』になります。試してみてください。このバタつきがなくなるだけでもかなりエアの節約になります。
4.中性浮力
最低限クリアするべき目標:BC操作で入れたいときに入れたい量を、抜きたいときに抜きたい量を適切にコントロールする。
上手くなるための最短の手段は、どれだけBCを使いこなせるかにかかっています。まずは中性浮力の本当の価値が分からず”BCを使わない”ことこそ悪循環の種になります。
BC操作の価値は簡単に言うと、BCに空気を適切な量に向かって入れれば入れるほどフィンキックの回数が少なくなること。上手は人はキックの回数が圧倒的に少ない。大きくゆっくり力まないキック。初心者の方はキックの回数も多く、毎回力強いキック。
しかし初心者の方がいきなり中性浮力を100%マスターするのは難しいので、まずは50%の中性浮力でもOK!そこから徐々に精度を上げていく。空気を入れて抜いての操作を覚えればOK! マリンダイビングWEBーとっさのBC操作を読んでみてくださいね。
5.泳ぐ高さ
最低限クリアするべき目標:常にガイドと同じ水深をキープ。高さがズレたら早めにそして小マメに修正。
ダイビングはガイドと同じ高さにいることが基本です。中性浮力が50%の習得度だとします。ガイドと同じ高さにいるつもりでも、気がついたらガイドはすごく上の方にいます。そう。あなたは沈んでいます。
ではガイドより深いところにいると何がよくないのか。答えは深い方がエア消費が激しい。
例えば同じタンク同じ人間が水深-10mと水深-20mにいる場合を比べると、水深-20mにいる人の方が1.5倍のエアを消費することになります。つまり水深-10mのダイバーがエアを40消費した時、水深-20mのダイバーはエアを60消費します。
ガイドは1DIVEのルートや水深、滞在時間やお客さまのエア消費量をあらかじめ余裕を持って計画を立てますが、エアの消費量の余裕を使い切ってしまったとしたらどこかを短縮しなければならなくなります。
つまり見所での滞在時間が短くするか、魚を見たり写真を取る時間を短くすることで調整するしか手立てが無くなります。
特にエア消費が早いと自覚のある方は、意識さえすれば防げますので気をつけてみてください。
6.ブリーフィング
最低限クリアするべき目標:ガイドが発表する注意すべきシチュエーションをイメージしてみよう。わからなければ確認する。
ブリーフィングはポイントの見所をただ述べる場ではありません。大事な大事な注意点も必ず含まれています。そのポイントを攻略するための秘訣を初心者の方の為に述べています。潜る直前にお伝えすることで効果が高くなるのでこの方法が採用されています。
私たちは真剣にあなたをすぐそこにある絶景に案内したいと思っています。絶景を見に行くにはそれなりの難所も立ち塞がりますので、そこでつまずかないようあらかじめお伝えさせてもらい、不要なトラブルを避けていただく。これこそがブリーフィングの意義です。
※特に気をつけたいポイント
鬼門は「久しぶりの一本目」
統計的に約9割の初心者の方は2本目以降に余裕が出てきて難易度の高いポイントにもチャレンジできるようになります。ただ久しぶりの一本目は、みなさんいっぱいいっぱいです。何か大きな失敗をしてしまうとしたら「久しぶりの一本目」です。
例えばレギュを咥え忘れエントリー、水を飲む。沈めなくて焦りバタバタしてエアを大量消費。緩かったフィンが途中で脱げる。マスクに入った水がうまく抜けない、などなど。慎重すぎて悪いことはありません。十分ケアさせてもらいますので落ち着いていきましょう。
初心者でも楽しめる”凄い”地形ポイント
伊良部島編
Wアーチ - 水深16m
0 点スネークホール - 水深13m
0 点下地島編
中の島チャネル - 水深18m
0 点マリンレイク - 水深14m
0 点慣れたら行けます!ワンランク上の”もっと凄い”地形ポイント
伊良部島編
クロスホール - 水深25m
0 点下地島編
魔王の宮殿 - 水深25m
0 点まとめ
上記でまとめたダイビングポイントはあくまで代表例で、気をつけるべきポイントを押さえて水に慣れれば、行けるポイントはまだまだ沢山あります。それどころか行けないポイントの方が少なくなります。
あまりにもいろいろなことを忘れすぎて。。という方にはPADIのスキルチェックリストがリフレッシュにはオススメです!
潜水計画を立てる事や器材のセッティングと調整は私たちの方でしっかりやらせていただきます。またコンパススキルはファンダイビングでは使いません。どんなものだったか思い出し、イメージするだけでも実践ではかなり違いが出るものです。
『宮古島の地形ダイビングってどんな感じなんだろう?』とイメージがわかない初心者の方にこんなポイントも行けるんだ!と思って頂けたら嬉しいです!手放しレベルで簡単ではないからこそ、凄い景色に出会えた時の感動は大きくなるもの。
是非あなたのチャレンジ、お待ちしてます!