数日前に気象庁より沖縄地方の梅雨明けが発表されました。ということは、ということは、ということはということはということは、もう今は夏!!!!!
ここで最高の青空写真が来ると思ったらブッブ〜!ですね。梅雨明け直前、最後の最後で樽をひっくり返したような豪雨雷雨!!ボートの周りで雷ドカン!ドカン!!
しかしこんなのは稀で、今年も例年通り空梅雨な宮古島でしたが、トータル的には雨以上に風がぐるぐる回ってポイントセレクトに苦戦しました。
これからは強い南風がしばらく続くので、伊良部島方面のポイントがメインになります。下地島方面のリクエストはちょっと難しくなってきちゃいますね。行ける日は必ず行きますが、詳細は下記の記事をご覧ください。
さて、今日は先日書いた一年でいちばん魚が多い季節に突入!今日の主役は【捕食者】という記事の続編です。こないだとは比べものにならないくらい色々なポイントで魚が増殖してたので予定外の続編です。
各所で普段より魚影が濃くなる
普段からこの場所にこのテングハギモドキはいるのですが、数が違う。なんでかって??普段はこんなに黒くない灰色のテングハギモドキですが、体色を黒く変化させているのは『婚姻色』というやつで異性にアピールするための変化。
つまり集団婚活パーティに参加するために集まってきているので数が増えている。というのが理由です。
交接産卵行動で群れまくるのはよくあることで、魚によって時期はまちまちですが、今現在も多くの魚が行なっています。地味でも群れるとカッコいい!
こちらも地味な魚代表『ナガニザ』。こちらはわいせつパーティ!でも魚界にはそんなの関係ない。自分のDNAが残せるかどうかの瀬戸際。
写真右上の広範囲の白いモヤモヤは波ではなくてナガニザの精子。
どういうことかと言うと、メス一匹が水面に向かってスルスルスル〜と泳いでいくとそれに追従するオス5〜6匹。そのままメスが卵を放出するとオス5〜6匹が一斉にバビューン!!と超急加速して卵に精子を5〜6匹が一斉にぶっかけます!
どれだけ早く正確にというコンマ何秒の勝負が、何十というグループごとに数百匹単位でこの行動をすると写真のような真っ白い巨大な雲を水中に作り出します。
ブラボー!!
ツバメウオ!こっちは特に交接産卵行動らしき動きはなく、いつも通りヌボ〜っとしています。ただ、いつもの倍以上の数になっている。謎。
という感じで、どこもかしこも普段以上の群れの大きさになっているので、本当に賑やかになったな〜と実感しています。地形に潜る前後もこういった楽しみが増えて楽しさ5倍!
あっちも見てこっちも見て、充実♪
地形プラス『キンメモドキ』
現在、キンメモドキがあちらこちらで増殖中!キンメモドキは群れに纏まりと動きがあるので、結構迫力があります。さらにストロボやライトで照らすとキラキラッと光るので映える。
これだけでもインパクトがあるし、どれだけキンメモドキを綺麗に撮れるかに集中しがちになってしまうのですが、ちょっと待ってください。ここは『地形の宮古島』です。
砂地の根以外にキンメモドキは暗がりや亀裂、穴を好んで付きます。つまり地形に付くわけです。撮影する前に一呼吸置いて、『さあ、どこから取ると面白いか』、『キンメモドキを写真のメインにして”背景”に何を置こうか』と考えて撮るようにしてみると、
他では撮れない、宮古島だからこその宮古島らしい写真が撮れます。今しか見れない、撮れない地形プラス『キンメモドキ』の楽しみ方。
キンメモドキ、さらに増えろー!
沈船プラス『スカシテンジクダイ』
いつもはこんな感じでわりとスッキリしている船内ですが、毎年夏になると昨日まではいなかったあの魚たちが突如数万の軍勢で居着き始めます。
ちょっとずつ増えていくとか、そういうレベルじゃなくて、いきなり。
スカシテンジクダイとウスモモテンジクダイが船内埋め尽くす衝撃。毎年来るこの一発目が本当に興奮します。
通る場所がないくらい高密度でぐっちゃり群れるのですが、無視して突っ込むと自動ドアのように目の前だけが勝手に開いていきます。動画で撮るのもオススメ。
しばらくステイしていると、人間を避けるようにジワジワと移動して、いつの間にか群れる場所を少し移動させたり、色々動きがあって面白い。本当に潜っている40分があっという間に感じる賑やかさ!今が旬です。
しばらくは通い詰めるぞ!
まとめ
この時期はリクエストの多い下地島エリアには行きずらくなるけれど、夏には夏の楽しみ方があります。
動きの多いの群れは、観察していて面白いし、何枚撮っても違った写真になったりして、飽きることがありません。じっくり見てじっくり撮って、そんな時間が増える”夏”という時期のダイビングは本当に楽しい。
そして、水中も楽しいけれど、梅雨が明けて毎日快晴の天気の中で遊べることがなお楽しい。
今夏もよろしくお願いします!