この記事のまとめ
耳抜きのコツは「こまめに、早めに、優しく」の3原則。バルサルバ法で鼻をつまみながら優しく圧をかけ、水面から水深10mまでは特にこまめに行うのがポイントです。この記事では、耳抜きの正しいやり方3ステップ、成功させるコツ、ベストなタイミング、陸上での練習方法を、延べ2万本以上のガイド経験から解説します。
ダイビングでは水深が比較的浅い場所であっても耳抜きを行う必要があります。
ダイビング初心者だと耳抜きの方法が分からなかったり、やり方は分かっていても上手くできるか不安を感じる方も多いでしょう。
そこで今回は、ダイビングで必須のスキルとなる耳抜きのやり方と、コツやトレーニング方法についてご紹介します。
■耳抜きのやり方
耳抜きは水圧によって耳が詰まっているような違和感を取り除くために行う方法です。
一口に耳抜きと言っても様々な種類があります。
その中でもダイビング初心者におすすめのやり方は「バルサルバ法」です。
バルサルバ法とは、鼻を優しくつまみながら声帯を開き、空気を肺から鼻に向けて吐き出させるような動作を取り入れた方法になります。
肺から空気を押し出すことによって圧力がかかり、耳管が開きます。
この時、空気が漏れないよう鼻だけでなく口や目も閉じた状態で空気を送ると、耳抜きがしやすくなります。
バルサルバ法を行い、耳からポンと音が聞こえ、スッキリしたような感じになれば耳抜きは完了です。
■耳抜きを成功させるコツ

耳抜きを成功させるには、正しいやり方を覚えるだけでなく、他にも覚えておきたいコツがあります。
・耳抜きを行うタイミング
ダイビングの耳抜きは基本的に水中、特に潜降時に行うものですが、中には耳に違和感が生じてから行う方もいます。
しかし、耳に違和感が生じてから耳抜きを行うのではタイミング的に遅いです。
しかも、耳に違和感が出る原因の水圧は水深が深いよりも浅い場所で強くかかります。
水面から水深10mまではこまめに水抜きを行うようにしましょう。
・耳抜きがうまくできなかったら?
潜降時に耳抜きがうまくできなかった場合、まずは耳が痛くならない場所まで浮上しましょう。
そして再度耳抜きを行ってみてください。
耳抜きができないと焦ってしまう方も多いかと思いますが、焦る必要はありません。
それよりも耳抜きができていない状態で無理に潜ってしまうと、鼓膜が破れたり中耳と呼ばれる鼓膜の奥が傷付いてしまう可能性もあるので、しっかりと耳抜きができてから潜るようにしましょう。
なお、片方の耳だけが抜けていない状態なら、抜けていない方の耳を少し上に傾けて行うと抜けやすくなります。
・一気に息まず、力加減に注意する
耳抜きが苦手な人に多く見られるケースとして、息を吐く時に一気に息んでしまうことが挙げられます。
一気に息まないとしっかり耳抜きができないのではないかと不安に感じる方も多いでしょう。
しかし、実際には一気に息んでしまうと圧力が急に掛かり、耳を傷めてしまう可能性が高いです。
ただ、弱く息を吐いても耳抜きの効果はなかなか得られません。
耳抜きを行う時は力加減も注意してください。
力加減の練習については、下記のトレーニング方法で詳しくご紹介します。
■耳抜きのトレーニング方法

どうしても耳抜きが苦手という方やちゃんとできるか不安な方は、ダイビングを行う前に耳抜きのトレーニングを行っておくと安心です。
トレーニング方法として一般的なのは、「オトベント」と呼ばれる道具を使った方法になります。
オトベントはいわゆる鼻風船のようなもので、元々子どもの滲出性中耳炎の治療に使われている器具です。
使い方は、片方の鼻に装着してもう片方の鼻は指でつまんで塞いで、息を肺から鼻に向かって吐き出し、オトベントを膨らませます。
この時、一瞬で膨らませようとせず2秒間かけてグレープフルーツ程度の大きさにしましょう。
さらに、グレープフルーツの大きさになったら2秒間は同じ大きさを保つように息み続けることで、耳抜きが成功しやすくなります。
力加減を覚えるためにも、オトベントを使ったトレーニングは行っておきましょう。
今回は耳抜きのやり方やコツ、トレーニング方法をご紹介してきました。
ダイビングの初心者から中級者の方の中には、耳抜きが苦手だと感じる方は多いでしょう。
しかし、耳抜きをしっかり行っておかないと日常生活に支障をきたしてしまう恐れも出てきます。
今回ご紹介したやり方やコツ、トレーニング方法を参考に、耳抜きを練習しておきましょう。
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■耳抜きに関するよくある質問(FAQ)
Q. 耳抜きのバルサルバ法とは?
鼻をつまんで口を閉じ、肺から鼻に向けてゆっくり空気を送る方法です。耳管が開いて圧力が均等になり、耳からポンと音がすれば成功です。ダイビング初心者に最もおすすめの耳抜き方法になります。
Q. 耳抜きはいつ行えばいい?
耳に違和感を感じてからでは遅いです。水面から水深10mまでは特にこまめに行いましょう。浅い場所ほど水圧変化が大きいため、早め早めの耳抜きが重要です。
Q. 耳抜きの力加減がわかりません。どう練習すればいい?
オトベント(鼻風船)を使い、2秒かけてグレープフルーツ大に膨らませる練習が効果的です。目で力加減を確認でき、圧力も逃がしてくれるので安全に練習できます。
Q. 耳抜きができなかったらどうする?
耳が痛くない深度まで浮上して再挑戦してください。片耳だけ抜けない場合は、抜けない側の耳を上に向けると抜けやすくなります。無理に潜ると鼓膜損傷のリスクがあるので注意しましょう。
Q. ダイビング前日にできる耳抜きの準備は?
オトベントを使った練習を前日から行うと安心です。また、鼻づまりがあると耳抜きしにくくなるため、体調管理も重要です。アレルギー性鼻炎の方は事前に対処しておきましょう。



