ダイビングにはCカードと呼ばれるライセンスがあり、その中にもランクがあるのをご存じでしょうか?
Cカードのランクの中でもダイビングのプロと認められる最初のランクに「ダイブマスター」というものがあります。
ダイブマスターとその前のライセンスとでは、できることもライセンス取得の難易度も変わってきます。
今回はダイブマスターになるために必要なスキルについてご紹介していきましょう。
■ダイブマスターになるには
ダイブマスターになるには講習の流れとして、役割や資質、リスク管理などといった知識を身に着ける「知識開発」、潜水や立ち泳ぎなどの水中での技術を身に着ける「水中スキル開発」、スキルを実際に実践する「実践応用」と分野が分かれています。
ダイブマスターにはオープンウォーターダイバーに必要な20のスキルと、スキンダイバーに必要な4つのスキル、合計24つのスキルが必要となります。
この24のスキルはダイブマスターを目指す人ならば出来て当たり前のようなスキルばかりです。
実際の試験では、水中スキル開発の項目でデモンストレーションを行い、技術がダイブマスターとしてふさわしいレベルに至っているかが評価されます。
そのほかにも、知識や実践的な技術など、総合的に評価されて合否を判断されます。
■ダイブマスターに必要なスキルとは?
ダイブマスターには24のスキルが必要と解説しましたが、具体的にはどんなスキルが必要なのでしょうか?
オープンウォーターとスキンダイブに分け、いくつかのスキルをピックアップしてご紹介していきましょう。
【オープンウォーター】
・ディープウォーターエントリー
ディープウォーターエントリーとは主にジャイアント・ストライドエントリーとシッティング・バックロール・エントリーの2種類のエントリーの仕方をデモンストレーションします。
ダイビングではボートなどの状況に応じてエントリーの仕方を変えるので、2種類のエントリーが存在します。
・ファイブポイント潜降
水面から潜降する際の準備、位置の確認、スノーケルからレギュレーターの交換、時間確認、潜降耳抜きという潜降における5つのステップをバディとともに行います。
・フリーフローしたレギュレーターからの呼吸
仮にレギュレーターが故障し、フリーフローした時の呼吸の方法を確認します。
フリーフローしたレギュレーターからは普通の呼吸では空気が吸えず、呼吸をするのにコツが必要です。
実際のダイビングであればフリーフローした場合はすぐに浮上します。
【スキンダイブ】
・ヘッドファースト
スキンダイブにおける潜水の方法で、ジャックナイフとも呼ばれます。
頭を水中で水面と垂直になるようにして真下に沈み、フィンが完全に水に入ったら足を使ってさらに深いところに潜水します。
頭を水中に入れた際に腰を90度に曲げることで、きれいなヘッドファーストができます。
・スノーケルクリア
スノーケルクリアには2種類の方法があり、講習では1つずつデモンストレーションを行います。
スノーケルクリアの1つ目の方法がブラスト法で、スノーケルから強く息を吹くことによってスノーケルに入った水を出す方法です。
鯨の潮吹きのようなものだというと想像がしやすいかもしれません。
2つ目の方法がディスプレースメント法で、水中から浮上するときに水面を見ながら1mから50㎝の間息を吐きます。
水中に水を吐き、浮上した時には水が出ないので、見ている方からはスノーケルクリアしたかはわかりにくいでしょう。
ダイブマスターになるためのスキルについて解説してきました。
ダイブマスターはダイビングのプロであり、ライセンスを取るとダイビングの幅が広がるだけでなく、ダイブセンターのスタッフとして働くこともできます。
インストラクターのアシスト、インストラクター試験への受験資格が得られ、ダイビングを仕事にすることもできます。
ダイビング技術に自信のある方はダイブマスターを目指してみるものいいのではないでしょうか。