ダイビングポイントのオニヒトデの爪痕

オニヒトデ、ご存知ですか?

サンゴを主食とし、大きくなると30cmを超える大型のヒトデです。体を覆う棘には毒があり、人間が刺されると晴れたり膿んだりするので要注意。アナフィラキシーショックを起こすこともあり、最悪の場合は死亡する場合もあります。

そのオニヒトデですが別にサンゴを食べるからといってオニヒトデが悪いわけではなく、もともとある一定数は居るわけで自然界のバランスを取っている存在。何がいけなかっていうと大量に個体数が増えたことがいけないのです。

ある生物(オニヒトデ)だけが増えるとそれに食べられる生物(サンゴ)は激減、またオニヒトデを食べる生物たちもその数は増えます。サンゴが主食としている生物もまた数が増えます。

宮古島ダイビングオニヒトデ

絶妙に保たれている自然界のピラミットはある階が極端に増えたり減ったりするともう三角形を保っていられなくなってしまいます。えらいこっちゃ!ダイバーで10万匹以上を駆除しましたが自然界の猛威に手も足も出ずという感じで食い止められず、ダイビングポイントはほぼ壊滅。もうサンゴはほとんど残っていない状況。

ただ宮古島のダイビングポイントはサンゴを楽しむというよりは地形ポイントを楽しむスタイルなのでダイビング自体には影響はない。ということは無く、いろいろな面で影響は出てきました。

オニヒトデの爪痕の先

一昨年からのオニヒトデ大量発生により少なからずサンゴ以外の生物にも影響が出ています。たとえば、カメ。寝床周辺を大群で囲まれたカメたちは他の静かな寝床を求めて旅だって行きました。カメリクエストを受けた時にご案内していたあの場所には、もうカメは居ません。元気なサンゴを住処にしていた魚や甲殻類たちも住処を追われ引っ越しです。

もちろん写真の場所もオニヒトデの大群の通り道だったわけで、食痕で真っ白だった時期もあり、ここのアカネハナゴイ達ももしかしていつか・・・と、心配していましたが、いつもと変わらず満開の桜の如く咲き乱れる彼らを今日もゲスト様にご紹介でき、ホッとしています。

これから産卵、交接時期に突入する、立派に育ったアカネハナゴイたちは数、大きさ、共に今が旬とも言えるのかもしれないです。いつまでもこの風景、光景、絶景を紹介し続ける事ができるよう、
願わずにはいられません。

★Wアーチ
★クロスホール
★スネークホール
気温26℃ 水温26℃

 

アカネハナゴイ

な~んてちょっとセンチなクダリになりましたが、そんなボクを尻目に水中世界は華やかなもので、ウミウシの出がピークを迎えていたり、夏級の陽射しが射しこんでいたり、穴に4匹サメが詰まっていたりとかなり賑やかな一日となりました!

Fちゃん、お疲れ様でした!
また写真撮りに行こーねー

そしてシメはこれっ!今日はいろんなネタを運んできてくれた先輩に感謝ッス!

マンタ