この記事のまとめ

宮古島の11月は、水温25℃前後から下旬に向けて一気に下がり、年間でも体感変化が大きい月です。2022〜2025年のダイビング記録では下地島方面83%、伊良部島方面12%、狩俣方面2%、南岸ほか2%でした。

アントニオガウディ、魔王の宮殿、35ホールなど下地島方面の地形を狙いやすい一方、下旬は船上もかなり涼しくなり、寒冷前線による中止リスクも少し上がります。防寒装備と海況判断に強いショップ選びが大切です。

この記事では、水温・服装・気象データ・よく登場するポイント・予約前の注意点を、月別に比較しながら整理します。初めて宮古島で潜る方も、地形狙いで再訪する方も、旅行時期を決める前の判断材料として使える内容です。

最終更新: 2026-05-17

11月は下地島方面が中心になる冬入口

11月の宮古島をひとことで言うと、下地島方面が中心になる冬入口の地形シーズンです。

10月から北寄りの風が増え始め、11月はさらに下地島方面へ寄りやすくなります。下地島方面には、魔王の宮殿、アントニオガウディ、35ホール、通り池など、宮古島らしい地形ポイントが集まっています。

水温は25℃前後まで下がりますが、透明度は冬に向けて上がりやすい時期です。夏の明るい光とは違い、澄んだ水と落ち着いた光で地形の青を楽しむ季節に入ります。

一方で、11月は寒冷前線が発生し始めるため、下旬に向けて出航中止やポイント変更のリスクが少し上がります。台風リスクはかなり下がりますが、冬型の海況を見ながら判断する月です。

データで見る11月の宮古島ダイビング傾向

下の表は、2022〜2025年のダイビング記録を月別に整理したものです。エリアの割合と、よく登場するポイントの出現率を見ると、11月にどの海域を狙いやすいかが分かりやすくなります。

11月のエリア傾向

エリア 割合 読み取り方
下地島方面 83% 北寄りの風で地形ポイントを狙いやすい傾向
伊良部島方面 12% 海況やショップ方針で組み合わせやすい
狩俣方面 2% 台風うねりや荒天時の代替候補になりやすい
南岸ほか 2% 海況に応じて選択肢に入る

11月によく登場するポイント

ポイント ダイビング日数に対する出現率 狙い方の目安
アントニオガウディ 35.9% 下地島方面を狙いやすい時期
魔王の宮殿 28.3% 下地島方面を狙いやすい時期
35ホール 26.1% 下地島方面の地形候補として入りやすい
女王の部屋 22.8% 海況とチームスキルを見て選ばれる候補
ミニ通り池 22.8% 下地島方面の地形候補として入りやすい

この数字は「必ず行ける」という意味ではありません。実際のポイント選択は、風向き、波、うねり、潮、チームのスキルを見て当日に判断します。旅行計画では、行きたいポイントがあるほど2〜3日のダイビング日を確保しておくと狙いやすくなります。

11月に狙いたい地形ポイント

宮古島 伊良部島 下地島 ダイビングポイント位置図
伊良部島・下地島周辺の代表的なダイビングポイント位置図。魔王の宮殿、アントニオガウディ、通り池などの位置関係を確認できます。

ここからは、11月の海況、透明度、難易度を踏まえた狙い方です。よく潜るポイントだけが正解ではなく、その日の風、波、うねり、ゲストの経験本数、チーム全体のスキルで選び方は変わります。

アントニオガウディ

アントニオガウディ 宮古島ダイビング

11月によく潜りに行く、下地島方面の代表的な地形ポイントです。

アントニオガウディは、複雑に重なるアーチ構造が魅力のポイントです。11月は透明度が上がりやすく、深場から見上げる青や、アーチの立体感を楽しみやすい時期です。

ただし、水深が深くなりやすい上級者向けのポイントです。海況が良くても、経験本数、エア消費、中性浮力、チーム全体のレベルを見て判断します。

魔王の宮殿

魔王の宮殿 宮古島ダイビング

11月によく潜りに行く、宮古島を代表する地形ポイントです。

魔王の宮殿は、複数の部屋を進みながら光と青を楽しむポイントです。11月は夏のような強い光ではなく、透明度と暗部のコントラストで、地形らしさが出やすくなります。

人気ポイントですが、毎日入れるわけではありません。前線通過やうねり、チームのスキルによっては別のポイントを選ぶこともあります。魔王の宮殿を狙うなら、1日だけに絞るより、2〜3日のダイビング日を取る方が現実的です。

35ホール

35ホール 宮古島ダイビング

11月によく潜りに行く、下地島方面のホール系ポイントです。

35ホールは深場のホールへ入るポイントで、暗さと青のコントラストを楽しめます。11月は水温が下がり始めるため、深場に入る時間や寒さの感じ方も含めて判断します。

水深が深くなりやすいため、無理に全員で狙うポイントではありません。その日のチームに合わせて、35ホールにするのか、別の地形ポイントにするのかを判断します。

気象データ

11月は、宮古島が冬の海況へ移っていく月です。下の表では、気象庁・宮古島地方気象台の平年値(1991〜2020年)と、ダイビング時の水温目安を月別に並べています。11月だけを見るのではなく、年間の中でどのくらい気温・水温・日照時間が変わる月なのかを比較できます。日照時間が多ければ晴れの日が多く、少なければ曇りの日が多いことがわかります。

平均気温 水温目安 降水量 日照時間
1月 18.3℃ 22℃前後 131mm 83時間
2月 18.6℃ 21℃前後 120mm 86時間
3月 20.1℃ 22℃前後 131mm 111時間
4月 22.8℃ 23℃前後 150mm 131時間
5月 25.0℃ 25℃前後 207mm 148時間
6月 27.7℃ 27℃前後 210mm 179時間
7月 28.9℃ 29℃前後 141mm 243時間
8月 28.6℃ 29℃前後 234mm 218時間
9月 27.6℃ 29℃前後 254mm 189時間
10月 25.5℃ 27℃前後 189mm 162時間
11月 23.1℃ 25℃前後 148mm 118時間
12月 20.0℃ 23℃前後 131mm 93時間

11月は10月より気温と水温が下がり、北風の日が増えます。特に上旬から下旬にかけての変化が大きく、月初と月末では船上の体感がかなり変わります。日照時間は短くなりますが、水は冬に向けて澄みやすく、地形の青や暗部のコントラストを楽しみやすい時期です。

水温・ウェットスーツ・船上装備

11月の水温は25℃前後。上旬と下旬で体感が大きく変わりやすい月です。上旬はまだ10月の延長のように感じる日がありますが、下旬になると水温も気温も一気に冬へ寄り、かなり涼しく感じる日が増えます。

条件 推奨装備
標準 5mmウェット
寒がりの方 5mmウェット+フードベスト
3ダイブ予定 フードベストがあると安心
船上 ボートコート・防風の羽織
陸上 長袖・パーカー・ウインドブレーカー

11月は、船上で濡れた体に北風が当たると冷えやすい月です。特に下旬は、ボートコートや防風の羽織がないと休憩中に体が冷えやすくなります。水中の寒さだけでなく、休憩中の防寒を意識してください。

透明度と光の見え方

11月は、透明度が上がりやすい月です。海が落ち着いている日は25〜35mほど見えることがあります。

項目 目安
透明度 25〜35m
光の強さ 夏より落ち着き、青と暗部のコントラストが出やすい
相性が良い撮影 ワイド・地形・ホール・アーチ

11月は、夏のような光の強さではなく、澄んだ水と落ち着いた光で地形を楽しむ月です。ホールやアーチの暗部が締まり、外の青とのコントラストがきれいに見えやすくなります。

海の生物カレンダー

11月は水温が下がり始め、冬の海へ移っていく月です。地形に加えてやネムリブカ、冬の大物シーズンへ向かう気配も出てきます。

生物 主なポイント 遭遇傾向
下地島・伊良部島周辺 中〜高
ネムリブカ 中の島チャネル周辺
ロウニンアジ 本ドロップ・L字アーチ周辺
マンタ 池間島方面

11月にもマンタの出現記録はありますが、本格的なシーズンは12〜3月で、ベストは1〜2月です。11月はマンタを主目的にする月というより、下地島方面の地形を楽しみながら、冬の大物シーズンに近づいていく月として見るのが現実的です。

海況の特徴

11月は、海況が合えば下地島方面を狙いやすい月です。BIGHOLIDAYの2022〜2025年の実績でも、下地島方面83%、伊良部島方面12%、狩俣方面2%、南岸他2%でした。

下地島方面では、魔王の宮殿、アントニオガウディ、35ホール、通り池などの地形ポイントが選択肢になります。北寄りの風が増えるため、冬に向けて下地島方面の存在感がさらに強くなります。

一方で、11月は寒冷前線が発生し始め、前線通過や北風の強まりで急に風が強くなる日があります。特に下旬は涼しさが増し、出航中止やポイント変更のリスクも少し上がります。朝は穏やかでも、風向きや波の変化を見てポイントを変更することがあります。

11月はショップ間の差が「下地島方面の攻め方」に出る

10〜2月は、北寄りの風が多くなるため、どのショップも下地島方面に行く傾向が強くなります。11月もその傾向がはっきり出る月です。

そのため11月は、ショップごとの違いが「どのエリアへ行くか」よりも、下地島方面の中でどのポイントを選ぶかに出やすくなります。

シュノーケルや体験ダイビングのお客様が多いショップは、下地島方面の中でも、なるべく穏やかで入りやすいポイントを選ぶ傾向があります。

一方で、ファンダイビング中心のショップは、海況とチームのスキルを見ながら、下地島方面の宮古島三大ポイントを目指す傾向があります。魔王の宮殿、アントニオガウディ、通り池のようなポイントは、ある程度の経験本数や中性浮力、船上での揺れへの耐性が必要になるため、無理に攻めるのではなく、狙える日に狙う判断が大事です。

11月のショップ選びアドバイス

11月に宮古島で潜るなら、自分が何を優先するかを先に決めておくのがおすすめです。

優先したいこと おすすめの選び方
スキルや船酔いに不安がある シュノーケルや体験ダイビングも案内しているショップのファンダイビング
穏やかな海で無理なく潜りたい 入りやすい地形ポイントを選びやすいショップ
ポイントの質を最優先したい ファンダイビング中心のショップ
多少の揺れを許容してでも良い地形に行きたい 下地島方面の宮古島三大ポイントを狙うショップ

宮古島でファンダイビングを中心に案内しているショップは、片手で数えるほどしかありません。11月に「下地島方面の地形をしっかり狙いたい」「少し揺れても素晴らしいポイントを狙いたい」という方は、よくよくショップ選びを吟味してください。

BIGHOLIDAYはファンダイビング中心のショップとして、当日の海況、ゲストの経験本数、船酔いの不安、チーム全体のスキルを見ながらポイントを選びます。下地島方面に行きやすい月だからこそ、どこまで攻めるかの判断が大事です。

台風リスク

11月は台風リスクがかなり低い月です。台風シーズンはほぼ終わり、旅行計画を立てやすくなります。

接近数 影響日数
2023 0 0
2024 0 0
2025 0 0

近年では、2023〜2025年の11月は台風中止ゼロの実績があります。11月に注意したいのは、台風よりも前線通過や北風の強まりです。

出航中止リスク

11月の出航中止リスクは低〜中程度です。主な要因は、寒冷前線の通過、北風の強まり、冬型の気圧配置です。

出航中止リスク 中止日数の目安 主な原因
低〜中 2〜4日 寒冷前線・北風・冬型の気圧配置

寒冷前線が宮古島を通過するタイミングでは、急に15mほどの風が吹き、波の高さが5mに達することもあります。前線が通過するタイミングは中止になる日が多く、前線通過後の2日目から潜れるようになるケースがあります。11月は下旬に向けて、このリスクを少し見ておく必要があります。

11月に潜るなら、2〜3日のダイビング日を取る方が海況の変化に合わせやすくなります。勤労感謝の日の連休は予約も動きやすいため、日程と予約は早めに固めるのがおすすめです。

混雑度・予約の取りやすさ

11月は、宮古島らしい地形ダイビングを目的にするリピーターが動きやすい月です。特に勤労感謝の日の連休は混み合いやすくなります。

項目 目安
混雑度 普通
予約 連休は早めの予約がおすすめ
注意点 平日は比較的落ち着きやすい

11月に狙いやすいのは、連休を外した平日です。下地島方面を狙いやすく、航空券や宿泊も真夏より落ち着きやすいので、日程をずらせる方には相性が良い月です。

航空券のシーズナリティ

11月の航空券は、真夏や大型連休より落ち着きやすい月です。

項目 目安
JAL やや安い
ANA やや安い
傾向 勤労感謝の日の連休はやや高くなりやすい

11月は、連休を外せるかどうかで航空券と宿泊の見え方が変わります。コストを抑えたい場合は、勤労感謝の日の連休を外した日程を優先して考えるのがおすすめです。

11月の宮古島ダイビングはこんな人におすすめ

タイプ 相性
下地島方面の地形ポイントを狙いたい かなりおすすめ
透明度の良い海で潜りたい おすすめ
魔王の宮殿・ガウディを狙いたい 日程に余裕があればおすすめ
マンタを本格的に狙いたい 12〜3月の方がおすすめ
ポイントの質を最優先したい ファンダイビング中心のショップがおすすめ

11月は、下地島方面の地形ポイントを狙いやすく、冬の透明度へ向かう月です。一方で、前線通過や北風の影響で海況が変わる日もあります。自分のスキルや優先順位に合わせて、ショップ選びから丁寧に考えることが大事です。

よくある質問

11月はどのエリアに潜ることが多いですか?

BIGHOLIDAYの2022〜2025年の実績では、下地島方面83%、伊良部島方面12%、狩俣方面2%、南岸他2%です。海況が合えば、下地島方面の地形ポイントへ行きやすい月です。

11月は寒くてダイビングしにくいですか?

11月の水温は25℃前後です。ただし上旬から下旬にかけて水温と気温が一気に下がり、月末はかなり涼しく感じる日が増えます。5mmウェットを標準に、寒がりの方や3ダイブ予定の方はフードベストがあると安心です。船上は北風で冷えやすいので、防風の羽織も用意してください。

11月にマンタは見られますか?

11月にもマンタの出現記録はありますが、本格的なシーズンは12〜3月で、ベストは1〜2月です。11月はマンタを主目的にするより、下地島方面の地形を楽しむ月として計画するのがおすすめです。

スキルや船酔いに不安がある場合、11月はどんなショップを選べばいいですか?

シュノーケルや体験ダイビングも案内しているショップのファンダイビングに参加するのがおすすめです。下地島方面へ行きやすい月でも、入りやすいポイントを選びやすいため、無理なく潜りやすくなります。

ポイントの質を最優先したい場合はどう選べばいいですか?

多少の揺れを許容してでも、できるだけ素晴らしいポイントで潜りたい方は、ファンダイビング中心のショップを選ぶのがおすすめです。宮古島でファンダイビングを中心に案内しているショップは片手で数えるほどなので、よく吟味してください。

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Totty - BIGHOLIDAYオーナーガイド

Totty — BIGHOLIDAYオーナーガイド

宮古島在住21年(2005年〜)。ファンダイビング専門。宮古島3大ポイント年間150回以上セレクト、宮古島での潜水回数は約2万本。YouTube「Totty / scuba diving」(登録者1.2万人)で宮古島のダイビング情報を発信中。

2023年〜 マリンダイビング大賞 3年連続入賞中。
2023年 海上保安庁長官賞 受賞(海難救助の功績)
2025年 宮古島初のマンタステーション発見者