この記事のまとめ

魔王の宮殿は、宮古島で最も人気のあるダイビングポイントです。廊下でつながった3つの部屋で構成される洞窟を探検するスタイルで、最奥部の「宮殿」に差し込むレーザービーム(光のカーテン)は宮古島ダイビングを象徴する光景。水深15-25m、推奨経験本数30本以上。BIGHOLIDAYでは年間60回以上セレクトしており、私たちが最も多くガイドするポイントの一つです。

先日ガイド中に、手のひら大のカニを洞窟で見つけたので、『しめしめ、これはみんなびっくりするぞ』とカニの背中を持って『どやっ!』と見せびらかす刹那、

指がちぎれたような激痛が走り、そこを見ると絵に描いたように指からぶら下がって激怒しているカニ。カニも必死だけど、振り払うボクも必死。結果、暗闇の中でだれも見ていない大惨事。

どうも。店主です。ユーモアのセンスがないと身体を張るしかできることがないので、いつも身体は傷だらけ。

次回はちゃんとはさまれているところを見てもらえるよう頑張ります!!

17END

今日も至福のランチタイム。かの有名な宮古島近海でもっとも美しいと言われている通称『17エンド』です。まだご存知ない方は下記の記事よりどうぞ。

【17エンド】ボートで海側から行く究極のインスタ映えスポット

梅雨明け以降、天気と海況が抜群に良いので2日に一度は訪れているペース!風が強い時や曇っている時は行けないのでラッキーです。

今年に7月は中盤以降絶好調で、例年の夏は波が高くてあまり行けない下地島エリアで毎日毎日潜れています。ということは、宮古島の代名詞でもある、あのポイントで潜りまくれるということ。

そのポイントがどんな景観なのか、どんな見所があるのか、そして夏のベストコンディションではどうなっているのかを、まだ潜ったことがない人、潜ったことはあるけれどまた潜りたい人に向けて、

徹底的に大解剖してみたいと思います。ネタバレを気にしているなら大丈夫。写真より本物はもっと凄いから。

魔王の宮殿はどこにある?

魔王の宮殿:ポイントマップ

ずばり下地島。地図の青ピンが魔王の宮殿の所在地。行きやすい風向きはちょうど島影となる北東、東、南東の風向きの時。逆に北〜西〜南の風向きでは波が高くて行けない。夏と言えば南風と南西の風が多いですから、それが夏は難しいと言われる所以。

今回の7月のように風向きが悪くても風自体がよそ風レベルなら問題なく行けるので、夏に行けるかどうかは時の運。春秋冬は北〜東風がメインなので、多少風が強くてもトライできる。それが冬のポイントと言われる所以。

さあ、予習はマスターできたかな?

リクエストは年中受け付けていますが、結局は時の運なので、今回の予習も考慮してトライしに来てください。

魔王の宮殿は廊下付きの3部屋構造

地形の宮古島と言われているこの島でも3部屋構造なのは魔王の宮殿だけ。部屋と部屋が通路で繋がっていて、各部屋に光が灯っている。

どの部屋も凄い。たとえばそれぞれが独立した単体の穴だったとしても、それぞれが十分すぎる魅力があるので、どれもポイントとして成立するレベル。こんな豪華なダイビングポイントはなかなかない。

エントランスホール

魔王の宮殿:入り口

人ひとり入れるくらいの小穴から潜入していく。この中にどんな世界が広がっているかと思うと、ドキドキ感半端ないでしょ。ここで怖くなっちゃって呼吸がハーハーと早くなっちゃった人もいた。

気を取り直して小穴からひとりづつ入殿。そしてエントランスホールへ。

魔王の宮殿:エントランスホール

シャンデリアの代わりに太陽光がサンサンと降り注ぐ明るいホール。小窓がたくさんあるので、どの時間帯でも光が入りやすい。夏は光のカーテンがユラユラとたなびく。

ここは3部屋の中でもいちばん複雑な造りになっているので、自分が動けば景色もどんどん変わっていく。ぜひお気に入りのビューポイントを探してもらいたい。

なんてゴージャスなエントランスなのだろう。

メインホール

魔王の宮殿:通路

エントランスホールから移動するとまずはじめに真っ暗な通路にさしかかる。ライトがないと真っ暗闇。闇があるから光が際立つ。闇がなければドラマチック感は半減。魅力も半減。暗い通路を心もとなく進んでいくと、メインホールが出現する。

先に光が灯っているあの感動は写真では再現不能。ワクワクするー!!さあ、メイン!!!

神々しいのか、禍々しいのか。どんな言葉がふさわしいのかわかりませんが、人外の棲む部屋のようであることは間違いない。ここは神の礼拝堂か、魔王の祭壇か。

まっすぐに光が落ちてくる時間帯は季節ごとに違うので、BIGHOLIDAYでは極力それを狙ってエントリーします。

せっかく魔王に潜れるなら、いちばん凄い景色がみたいでしょ。私たちガイドも気持ちは同じ。これを魅せられたら大仕事をひとつ終えたなと、やっと一安心で、手応えも十分感じています。

『これが宮古島ですよ』と胸を張って言える。

ところがここで終わらないのが人気ナンバーワンポイント。あの光の向こう側、さらに奥に進む道がある。

魔王の寝室

そよ風に揺れるカーテンからこぼれる朝陽のように、薄暗い部屋にキラキラ煌めく無数の光。魔王の宮殿、ここに極まる。

この光は夏の晴れた日だけのスペシャルギフト。夏以外には一切の光も通さない、名前の通り寝室。薄暗い部屋。それはそれで雰囲気があって良いのですが、

夏のギフトがあればなお良し。3部屋の中で、これがいちばん好きだというお客さまも多数。

私たちが年間でいちばんたくさん潜るのが魔王の宮殿である理由

お客さまにいただくリクエストポイントはダントツで魔王の宮殿がいちばん多い。そのくらい圧倒的な知名度を誇っていて、『宮古島と言えば魔王の宮殿』というくらいのポジション。だから魔王の宮殿にいちばん多く潜る。

しかし、ここだけの話、魔王ではない他のポイントで、リクエストはまあまあ多く頂くけれど、あまり積極的に選択しないポイントもある。

なぜ?

理由は、実際に潜ったあとのお客さまの反応が『いまいち』なリアクションや『いまいち』な声が多いポイントもあるということ。ネームバリューや、極端に写真映えだけしてしまうポイントに過大に期待しすぎてしまうパターン。

もちろん好みは人それぞれで、気にいる人も中にはいるわけだけれども、私たちとしては『心から感動して頂く』ことを最大のミッションとして掲げているので、

私たちのダイビングポイント選考の基準は、『リクエストの多さ』だけではなく、『感動する人の多さ』も同じくらい重要な指針として選んでいます。

魔王の宮殿

そういう意味で魔王の宮殿は、リクエストの多さもさることながら、感動する人の多さも圧倒的。今日のお客さまなんて『写真撮るのも忘れて、泣きそうになりました』とおっしゃっていました。

『感動する人の多さ』って、なにでカウントしているかというと、『あ、このポイント選んでよかったな』と思う回数や頻度がどれくらい多いのか。

そこの部分がやっぱり魔王は別格なので、BIGHOLIDAYでは年間でいちばん多く潜るのが『魔王の宮殿』となるのです。

大丈夫。魔王の宮殿に行きたいのはあなただけじゃない。私たちガイドだって、魔王の宮殿に行きたいと思っています。

魔王の宮殿:メインホール

あなたの心を震わせるならこのポイントで間違いない。

ではまた明日。

 



FAQ

よくある質問

Q. 魔王の宮殿の難易度はどのくらいですか?

推奨経験本数は30本以上です。最大水深は約25mですが、洞窟内は比較的広く、落ち着いて潜れるポイントです。中性浮力の基本ができていれば、三大地形ポイントの中では最もエントリーしやすいポイントです。初めて宮古島の地形ダイビングに挑戦する方にもおすすめです。BIGHOLIDAYでは2025年に60回セレクトしており、最も多くガイドするポイントの一つです。

Q. レーザービーム(光のカーテン)が見られる時期はいつですか?

太陽が高い位置にある5月-9月の午前中がベストです。晴れて波が穏やかな日に、宮殿(最奥部の広い空間)の天井から光が差し込み、レーザービームが出現します。特に夏至前後の6-7月は太陽角度が最も高く、最も劇的な光のカーテンが見られます。冬場でも洞窟内の雰囲気は格別で、光の入り方が異なる独特の美しさがあります。

Q. 魔王の宮殿は1日に何回潜れますか?

通常は1日1回のエントリーです。3ダイブのうち1本を魔王の宮殿にあてて、残りは近隣の別ポイント(アントニオガウディ・通り池・一の瀬ホール等)を組み合わせるのが一般的です。同じ日に魔王の宮殿と通り池の両方を潜ることも海況次第で可能です。

Q. 魔王の宮殿の名前の由来は?

洞窟内の雰囲気が「魔王が住んでいそうな宮殿」を連想させることから名付けられました。廊下でつながった3つの部屋で構成されており、入口から「1の部屋」「2の部屋」と進み、最奥の「宮殿」に到達します。特に宮殿の天井から光が差し込む光景は、神秘的でありながらどこか荘厳な雰囲気を持ち、宮古島ダイビングを象徴する景観として知られています。


Totty - BIGHOLIDAYオーナーガイド

Totty — BIGHOLIDAYオーナーガイド

宮古島在住21年(2005年〜)。ファンダイビング専門。宮古島3大ポイント年間150回以上セレクト、宮古島での潜水回数は約2万本。YouTube「Totty / scuba diving」(登録者1.2万人)で宮古島のダイビング情報を発信中。

2023年〜 マリンダイビング大賞 3年連続入賞中。
2023年 海上保安庁長官賞 受賞(海難救助の功績)
2025年 宮古島初のマンタステーション発見者